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クリニック・薬局経営コラム

認知症を理解し、地域に必要とされる医療従事者へ

 高齢化が進むとともに増加しているのが、認知症を患う人の数です。クリニックや薬局が地域住民のよりどころとしての役割を果たしていくうえで、認知症への理解を深めることは今後ますます重要性を帯びていくと考えられます。

約3秒に1人が世界のどこかで認知症に

 厚生労働省が2015年に発表した新オレンジプランによると、2012年の認知症の患者数は高齢者人口の15%にあたる462万人であったと言われています。この当時で65歳以上の約7人に1人もの人が認知症だったことになりますが、患者数は今後も増え続けると予測されています。世界全体で見ると、WHO(世界保健機関)が2017年に発表した認知症患者数は推計5,000万人とされており、今後も毎年約1,000万人が認知症を新たに発症していく見込みであると示しました。この数は、約3秒に1人が世界のどこかで認知症を発症している状態に相当します。地域に根ざし住民の健康を守るクリニックや薬局でも、今後ますます認知症の方と接する機会が増えていくと考えられます。

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症状から変化に気付くためのポイント

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 認知症は、脳の生理的な老化に伴う「もの忘れ」とは異なり、脳の神経細胞の変性や脱落が原因であり、判断力の低下などに伴って日常生活にも影響が生じます。クリニックや薬局の日々の業務においては、患者の方々のどのような行動に注意しておくべきでしょうか。
 認知症の主な症状としては、直前の行動を忘れてしまう、人や物の名前が思い出せなくなるといった「記憶障害」、年月日や自分のいる場所などが分からなくなる「見当識障害」、料理の手順が分からなくなる、善悪の区別がつかなくなるといった「判断能力の低下」などがあるとされています。予約していない日に来院する、財布をたびたび忘れる、買いに来たはずの商品をまったく思い出せないといった日常生活に支障を来す行動が見られるようになると、認知症の可能性が考えられます。

地域で支えることを目指して

 認知症は、薬で進行を遅らせたり、症状を軽くしたりできる可能性もあります。認知症では、と気が付いたときには、できる限り早めに専門医に受診することが大切です。来院される患者さんの小さな変化に気を配り、認知症の症状が見られるときには、ご家族や介護者の方のケアにも配慮しましょう。認知症の悩みは、ご本人だけではなく、こうした周囲の方々にとっても大きな不安となりえます。家庭のなかだけで対処しようとするのではなく、地域として認知症に向き合い、互いにサポートし合うことは、今後ますます重要になっていくことでしょう。そのなかで、クリニックや薬局が果たす役割は大きなものです。最も身近な健康の相談窓口として、これまで以上に地域に開かれたクリニック・薬局となることを目指しましょう。

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 今後の社会において、認知症の問題を避けることはできません。認知症についての理解を深め、いち早く対応を取ることで、地域社会における信頼を確立しましょう。

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