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第52回 日本薬剤師会学術大会 スイーツセミナー

超高齢社会において腎虚血リスクを減らすために薬剤師ができること

~中毒性副作用・薬剤性腎障害を防ぐには?~

2019年10月13日(日)から10月14日(月・祝)にかけて山口県下関市にて第52回日本薬剤師会学術大会が開催されました。今年の薬剤師会学術大会は台風の影響により交通機関が混乱し、初日午前中は参加者が少なかったものの、夕方から徐々に機器展示ブースに人が集まりはじめました。

本稿では10/13(日)下関市生涯学習プラザで開催された弊社共催のスイーツセミナーについて紹介します。

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高齢者の薬剤性腎障害を防ぐ

平田 純生 先生(熊本大学薬学部 臨床薬理分野 教授)

高齢者では腎排泄性薬物の薬物動態に影響して有害反応が起こりやすくなる。薬剤性腎障害の最大のリスク因子は、高齢者と腎機能低下患者である。高齢者は様々な病変を複数持ち、薬物療 法を最も必要としている年齢層である。また、薬物療法で注意すべき加齢による各種生理機能低下の中では、腎機能の低下が最も重要である。

高齢者は動脈硬化が進行し,心機能が低下しやすいので各臓器に十分な血流が行き渡らない(臓器虚血)ことがある。高齢者はRAS阻害薬、利尿薬、NSAIDsなどの腎虚血を悪化させやすい薬剤によって急性腎障害(AKI)になりやすい。NSAIDsを処方どおり欠かさず飲んでいた患者が、夏季に大量の発汗あるいは下痢・嘔吐によって脱水になり、腎臓病の既往のない高齢者でも尿細管血流が低下して透析導入になってしまう可能性がある。

超高齢者社会を迎え、薬剤師は腎機能に悪影響を及ぼしうる薬剤処方が蔓延している事態を改めて認識し、高齢者をみたらCKDを疑う必要がある。薬剤師は処方医と異なり,薬物動態や相互作用の知識に長けており,医師と異なった視点から処方を見て,より有効かつ安全で,目の前の患者さんに配慮した最高の薬物療法を責任もって提供できるようにする役割を担っている。

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薬剤師の腎機能監査を充実させるための取り組み

大場 友裕(PHC株式会社 メディコム事業部)

弊社は、保険薬局の薬剤師の先生方が腎機能を考慮した処方監査に苦慮しているという課題に対し、PharnesVシリーズの保険薬局用電子薬歴システムに腎機能を考慮した処方監査をサポートする機能(図1)を搭載したことを紹介した。

本機能は、一般社団法人 日本腎臓病薬物療法学会が公表している「腎機能低下時に最も注意の必要な薬剤投与量一覧(2019改訂32版)」の情報を参照し、処方された薬剤の投与量と腎機能に関わる検査値情報から、腎機能に応じた投与量が簡単に判断できる仕様となっている。

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図1 バルトレックス顆粒50% の腎機能に応じた薬剤投与量一覧画面

また、実際の薬局では医療機関から提供された検査値だけでは、患者の腎機能を把握することが困難なため、複雑な計算式を用いて腎機能を反映する検査値を求めなければいけないという課題も存在している。本機能では必要な項目を入力するだけで腎機能に関わる検査値を自動計算する機能も搭載している。eGFR creatやクレアチニンクリアランスといった代表的な検査値だけではなく、筋肉量の少ない高齢者にも妥当性が高いといわれているeGFR cysについても自動計算可能である。

今後、医療情報共有のシステム及び、テーラーメイドされた服薬指導をサポートするシステムの実現に向けて、共感して頂ける先生とパートナーシップを築いていきたいと結んだ。

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