─大学病院から転身して、家業を受け継いだ時の感想はいかがでしたか。
正直なところ「自分の時間」がしっかり持てるようになったことは良かったですね。ただ、4代続いている地域のクリニックということで、昔からご存知の方も多く、2駅離れていても来てくださる患者さんもいらっしゃいます。名前に恥じないように、と言うのは大袈裟ですが、地域医療に貢献しようと思っています。
─胃腸科を専門にしていることについて。
父が胃腸科だったという影響もありますが、今は高齢化と生活習慣病でガンの心配をする方が多くいらっしゃいます。早期に正確な検査を行い、患者さんの不利益になるような緊急の事態はとにかく見逃さないように、そこだけは気をつけて診るようにしています。皆さんに安心してもらえる医療を提供したいですね。
─先生にとって「検査」は、どのような位置づけですか。
検査の結果が早く、正確に分かるということは、このまま経過を見るよりは大きな病院に行ってもらった方が良い場合の判断が早くできます。当クリニックは3つの大学病院と1つの公的病院と連携しています。朝、オンラインで届いた患者さんの昨日の検査の結果を見て、その患者さんへ電話をして提携病院を紹介することもあります。それも地域医療の役割だと思います。