国による補助金の変更
令和7年10月以降の電子処方箋の導入補助について、補助対象とする導入期限を令和8年9月まで延長した上で、令和7年10月以降に導入した施設に対しても補助が実施されます。また、補助対象の機能について、従来の院外処方機能に加えて院内処方機能も補助対象に追加されます。 ※1
※1 院内処方情報を電子処方箋管理サービスへ登録する際に、電子署名を求めていないため、電子署名に必要となるHPKIカードの保有等は必ずしも必要ありません。補助事業においても電子署名を必要としない施設は、HPKIカードの保有等は求めません。
令和8年10月以降の補助の取扱いについては、令和8年夏までにとりまとめられる電子カルテ/共有サービスの普及計画を踏まえて、電子処方箋と電子カルテ/共有サービスが一体的に導入が進むよう、改めて補助の取扱いが検討されます。
補助金額は下図の通り、大規模病院(病床数200床以上)では200.7万円・247.7万円を上限に補助。病院(大規模病院以外)では135.3万円・169.6万円を上限に補助。診療所では27.1万円・35.9万円を上限に補助されます。
補助金の補助対象事業は以下の3つです。
①基本パッケージ改修費用:電子カルテシステム、レセプト電算化システム等の既存システム改修費用
②接続・周辺機器費用:オンライン資格確認端末の設定作業、医師の資格確認のためのカードリーダー導入費用、カードレス 導入費用
③システム適用作業費用:現地システム環境適用のための運用調査・設計、システムセットアップ、運用テスト、運用立ち会い等
なお、①~③については、上記、電子処方箋管理サービス導入費用の補助率によります。また、消費税分(10%)も補助対象であり、上記の上限額は、消費税分を含む費用額です。
マイナ保険証利用率の基準引き上げ
医療DX推進体制設備加算におけるマイナ保険証利用率は、令和6年10月に15%・10%・5%からスタートし、段階的に基準が引き上げになります。
今回の見直しによって、令和7年10月〜令和8年2月末は60%・40%・25%となり、令和8年3月〜5月末は70%・50%・30%まで引き上がります。
【医療DX推進体制整備加算1・4】
・適用時期 令和6年10月〜12月末(利用率実績 令和6年7月〜):15%
・適用時期 令和7年1月〜3月末(利用率実績 令和6年10月〜):30%
・適用時期 令和7年4月〜9月末(利用率実績 令和7年1月〜):45%
・適用時期 令和7年10月〜令和8年2月末(利用率実績 令和7年7月〜):60%
・適用時期 令和8年3月〜5月末(利用率実績 令和7年12月〜):70%
【医療DX推進体制整備加算2・5】
・適用時期 令和6年10月〜12月末(利用率実績 令和6年7月〜):10%
・適用時期 令和7年1月〜3月末(利用率実績 令和6年10月〜):20%
・適用時期 令和7年4月〜9月末(利用率実績 令和7年1月〜):30%
・適用時期 令和7年10月〜令和8年2月末(利用率実績 令和7年7月〜):40%
・適用時期 令和8年3月〜5月末(利用率実績 令和7年12月〜):50%
【医療DX推進体制整備加算3・6】
・適用時期 令和6年10月〜12月末(利用率実績 令和6年7月〜):5%
・適用時期 令和7年1月〜3月末(利用率実績 令和6年10月〜):10%
・適用時期 令和7年4月〜9月末(利用率実績 令和7年1月〜):15% ※2
・適用時期 令和7年10月〜令和8年2月末(利用率実績 令和7年7月〜):25% ※3
・適用時期 令和8年3月〜5月末(利用率実績 令和7年12月〜):30% ※4
※2 「小児科特例」:小児科外来診療料を算定している医療機関であって、かつ前年(令和6年1月1日から同年12月31日まで)の延外来患者数のうち6歳未満の患者の割合が3割以上の医療機関においては、令和7年4月1日から同年9月30日までの間に限り、「15%」とあるのは「12%」とする。
※3 ※2の条件を満たす医療機関においては、令和7年10月1日から令和8年2月28日までの間に限り、「25%」とあるのは「22%」とする。
※4 ※2の条件を満たす医療機関においては、令和8年3月1日から令和8年5月31日までの間に限り、「30%」とあるのは「27%」とする。
出典:
・厚生労働省(https://www.mhlw.go.jp/)
・厚生労働省第5回電子処方箋推進会議(https://www.mhlw.go.jp/content/11121000/001569995.pdf)
・厚生労働省HP中央社会保険医療協議会 総会(第613回)議事次第(https://www.mhlw.go.jp/content/10808000/001521280.pdf)