一般(患者さん向け)

電子版お薬手帳で服薬管理や服用履歴管理が簡単!

処方された薬の情報を記録するためのお薬手帳。中でもスマートフォン等の端末で利用できる電子版お薬手帳(利用可能端末は電子版お薬手帳の提供事業者により異なります)は、服薬管理や服用履歴管理を容易にし、患者さんの利便性を高めるものです。今回は、お薬手帳の概要や、電子化されたお薬手帳のメリットについてご紹介します。

そもそもお薬手帳とは

そもそもお薬手帳とは何かを一言で言うと「患者さんの服用履歴を記載し、経時的に管理するもの」です。患者さん自らの健康管理に役立つほか、医師・薬剤師ら医療関係者が確認することで、相互作用防止や副作用回避のために利用することを目的としています。
法令上では「当該薬剤を使用しようとする者が患者の薬剤服用履歴その他の情報を一元的かつ経時的に管理できる手帳」(薬機法施行規則第十五条の十三第一項第三号)と定義されています。

電子化されたお薬手帳のメリット

電子化されたお薬手帳には、主に3つのメリットがあります。
1・スマートフォンを活用できるため、携帯性が高く、受診時や来院時にも忘れにくいこと
2・服用履歴の長期にわたる管理が可能なこと
3・運動の記録や健診履歴等健康に関する情報を管理するアプリケーション独自の追加機能を利用できるものもあること
の3つです。

電子版お薬手帳の備える機能を詳しく見てみましょう。
まず、電子版お薬手帳はQRコード等で薬剤情報を取り込んだり、患者さんが手入力したりすることで薬剤情報を記録できます。入力したデータはサーバーと同期されるため、災害時や緊急時でも医療関係者に服用履歴を簡単に確認できます。

また、電子版お薬手帳には、スケジュール機能、処方箋画像送信、健康管理機能等の便利な追加機能を備えたものもあります。スケジュール機能は服用アラームとして利用でき、薬の飲み忘れを防いでくれます。処方箋画像送信は、薬局へ撮影した処方箋の画像を送信することで待ち時間を短縮できるものです。健康管理機能では体重・歩数・血圧・血糖値等が記録でき、他のアプリとデータ共有が可能なものもあります。

服薬管理が容易になるだけでなく、健康管理にも役立つ電子版お薬手帳には大きなメリットがあるといえるでしょう。

今後の電子版お薬手帳

電子版お薬手帳と同じく、ペーパーレスでの管理を実現することで利便性の向上を目指すものとして、2023年1月から運用が開始される電子処方箋があります。現時点では、電子処方箋に関する情報の閲覧について電子版お薬手帳を利用することが示唆されていますが、詳細については未定です。そのため、薬剤情報をより見やすく管理しやすい形で電子版お薬手帳に提供されることが期待されています。

今回は電子版お薬手帳についてご紹介しました。電子版お薬手帳と電子処方箋がどのように連携して患者さんの利便性を高めていくのか、高い関心が寄せられています。電子処方箋に加え、電子版お薬手帳についても、今後の動向にぜひご注目ください。

※今後の電子処方箋の厚生労働省による仕様の進捗により、内容が変わる場合はございます。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/stf/denshishohousen.html
電子処方箋ページ(厚生労働省)(https://www.mhlw.go.jp/stf/denshishohousen.html)の内容をもとに、ウィーメックス株式会社で独自に解釈、編集したものです。