統合報告書 2023

PHCグループの現状と目指す姿ESG戦略(マテリアリティ、KPI)

当社は、長期的なサステナビリティへの取り組みにコミットします。「わたしたちは、たゆみない努力で健康を願うすべての人々に新たな価値を創造し豊かな社会づくりに貢献します」を経営理念として掲げており、サステナビリティはこれを形にしていく最重要課題と捉えています。
そのような考え方に基づき、当社グループがグローバルに取り組む重要課題(マテリアリティ)の11領域と、それぞれの指標(KPI)を設定しました。中期経営計画「Value Creation Plan FY2022-2025」と連動させながらグループ一丸となって推進し、社会の持続可能な発展に貢献していきます。

ESG戦略について

山口 快樹

山口 快樹

PHCホールディングス
常務執行役員
最高戦略責任者(CSO)

当社は2022年11月に中期経営計画「Value Creation Plan (VCP)」を発表しました。VCPの中で私たちは事業の成長領域を定義し、今後のビジネス成長を牽引するための戦略を明示しつつ、同時に「ESG経営の強化」を表明しました。VCPの発表以前は、個々の事業子会社が自主的にCSR活動を展開していましたが、2023年8月に当社全体で優先すべき重要課題(「マテリアリティ」)を特定し、優先すべき課題を明確に設定しました。この「マテリアリティ」の特定により、サステナビリティに向けた取り組みを組織全体が一丸となって推し進めることができるようになったと考えています。

当社の経営理念は「わたしたちは、たゆみない努力で健康を願うすべての人々に新たな価値を創造し、豊かな社会づくりに貢献する」というものです。サステナビリティの観点から、事業活動を通じて社会の課題に寄与することは、私たちの経営理念に一致するもので、最も重要な経営課題の一つとなっています。この認識に基づいて、当社全体で優先すべき11の「マテリアリティ」を特定しました。マテリアリティ「環境」の領域では、「気候変動への取組」「省資源化による環境への配慮」「サーキュラーエコノミー社会の推進」といったグローバル環境課題に重点を置きます。「社会」の分野では、我々の製品やサービスの特徴と強みを生かして社会への貢献を行い、また、多様性を尊重し、従業員が活気ある職場で働けるようにすることを重視しています。「ガバナンス」の分野では、「コーポレートガバナンスの強化」、「リスクマネジメントの強化」、「サイバーセキュリティの強化」を謳っています。以上のマテリアリティを設定する際には、社会の課題解決への貢献方法についても議論し、その内容を24ページのSDGsマトリクスに整理していますので、是非ご覧ください。

当社は事業成長に向けて高い目標を掲げ、新たな価値を創造するために挑戦し続ける企業でありたいと考えています。同様に、サステナビリティにも強い意欲を持ち、当社ならではの「豊かな社会づくり」への貢献を実現していきます。

マテリアリティの特定プロセス

  1. STEP1

    社会課題の抽出

    PHCグループが特に注力して取り組むべき社会課題について、GRI(Global Reporting Initiative)やSASB (Sustainability Accounting Standards Board)、SDGs、ISO 26000といったサステナビリティに関連するグローバルスタンダードをもとに、私たちが取り組むべき社会課題を網羅的に洗い出し、ロングリストを作成しました。

  2. STEP2

    重要性評価

    社会課題のロングリストは、社会や社外ステークホルダ―の皆さまにとっての重要性と、経営理念や事業成長をはじめとしたPHCグループにとっての重要性の2軸で評価しました。そして、お客さまやサプライヤー、ビジネスパートナーの皆さま、更に、従業員は若手から幹部までグローバルに意見をヒアリングしました。

    重要性評価 図

    また、各事業部門及び本社部門でワークショップを実施し、上記重要性評価の結果をベースに重要課題を絞り込み、ショートリストを作成しました。

  3. STEP3

    目標値設定

    重要課題を絞り込んだショートリストの取り組みを推進するための目標値設定を行いました。社会に対する責任を果たすという方針のもと、それぞれを推進する事業部門及び本社部門と議論を重ね、設定しました。

  4. STEP4

    承認

    重要課題と目標値は、経営会議及び取締役会で議論・審議を経て承認されました。

SDGsマトリクス

SDGsマトリクス
  • ※1 情報セキュリティ研修(海外・国内出向者、長期休暇者を除く)
  • ※2 メールアドレス未保有従業員を除く
  • ※本マトリクスはESG/SDGsコンサルタント・千葉商科大学教授・笹谷秀光氏監修のもと作成しております。現時点での状況をもとに整理しており、事業の変化等に応じて適宜見直しを行います。
  • ※CO2排出量以外はPHCインドネシアのデータは含みません。
  • ※新興国・途上国は中央・南アメリカ、東南アジア(中国、インド、韓国含む)、中東、アフリカ・東ヨーロッパ(ロシア含む)

持続可能な開発目標SDGs(エス・ディー・ジーズ)とは

持続可能な開発目標(SDGs: Sustainable Development Goals)とは、2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継として、2015年9月の国連サミットで加盟国の全会一致で採択された「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載された、2030年までに持続可能でより良い世界を目指す国際目標です。SDGsは17のゴール・169のターゲットから構成され、地球上の「誰一人取り残さない(leave no one behind)」ことを誓っており、発展途上国から先進国までもが取り組むユニバーサル(普遍的)な課題です。

Sustainable Development Goals