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  5. 【2026年度版】時間外対応体制加算の算定要件と届出|加算1〜4の違いを徹底解説

診療報酬・調剤報酬 医師 事務長 2026.04.30 公開

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【2026年度版】時間外対応体制加算の算定要件と届出|加算1〜4の違いを徹底解説

夜間や休日の対応体制は整えている、対応に向けて準備しているが「準備状況が正しいか自信がない」「2026年度の改定で何か変わったのか確認したい」、そう感じている先生も多いのではないでしょうか。本記事では、時間外対応体制加算(旧称:時間外対応加算)の最新情報を解説します。令和8年度(2026年度)診療報酬改定では名称変更と全区分の増点が行われ、体制整備への評価がさらに手厚くなりました。2026年度版の算定要件・点数・届出の流れを整理してお伝えします。

※本内容は公開日時点の情報です

#レセプトの悩み #医療政策 #紙カルテの電子化

目次

時間外対応体制加算とは?時間外等加算との違い

時間外対応体制加算は、標榜時間外に患者さんからの電話等による問い合わせに応じる体制の整備を評価する加算です。まず加算の概要と目的を整理したうえで、混同されやすい時間外等加算との違いをご確認ください。

【2026年度版】時間外対応体制加算の算定要件と届出|加算1〜4の違いを徹底解説

時間外対応体制加算の概要と目的

時間外対応体制加算は「クリニックが標榜時間外に患者さんからの電話等による問い合わせに応じる体制の整備」を評価する加算点数です。令和8年度(2026年度)診療報酬改定において、従来の「時間外対応加算」から体制を評価するため名称が変更されました。

算定の対象は再診患者さんに限られ、初診は対象外です。また、実際に電話対応を行った実績がなくても、体制を整え患者さんに周知していれば算定できます。

かかりつけ医として、地域の救急医療体制を支えるクリニックを評価する仕組みとして整理されたといえるでしょう。

出典:厚生労働省「令和8年度診療報酬改定7.外来医療の機能分化・強化等P22」(https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001681336.pdf

時間外等加算との違い

名称が似ているため混同されやすいですが、両者は評価の対象が根本的に別物です。主な違いを下表で整理いたしました。

比較項目 時間外対応体制加算 時間外等加算
(時間外・休日・深夜加算)
評価の対象 体制の整備・維持 実際の診療行為
届出 必要 不要(算定要件を満たせば可)
併算定

両者は併算定が可能なため、夜間診療に対応しているクリニックでは両方を活用できます。

【2026年度版】加算1〜4の算定要件と点数一覧

令和8年度改定では名称変更とともに、全区分が増点されました。施設基準の内容に変更はなく、対応者・対応時間帯・連携の有無によって加算1〜4の4区分に分かれています。新旧の点数を確認したうえで、各区分の算定要件を以下で詳しく解説します。

区分 令和8年度(新) 令和6年度(旧) 増減
時間外対応体制加算1 7点 5点 +2点
時間外対応体制加算2 5点 4点 +1点
時間外対応体制加算3 4点 3点 +1点
時間外対応体制加算4 2点 1点 +1点
出典:厚生労働省「令和8年度診療報酬改定7.外来医療の機能分化・強化等P22」(https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001681336.pdf

全区分共通の算定要件

加算1〜4のいずれを算定する場合も、以下の共通要件を満たす必要があります。各区分固有の施設基準とあわせてご確認ください。

  • 患者への周知:緊急時の対応体制・連絡先等について、院内掲示・連絡先を記載した文書の配布・診察券への記載等の方法で患者に周知すること
  • 緊急時の対応:電話等による相談の結果、緊急の対応が必要と判断された場合は、外来診療・往診・他の医療機関との連携・緊急搬送など、医学的に必要な対応を行うこと
  • 電話再診でも算定可:電話等による再診(治療上の意見を求めて指示した場合)であっても、算定が可能
出典:厚生労働省「別添1医科診療報酬点数表に関する事項P15より抜粋して記載」(https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001686832.pdf

時間外対応体制加算1の施設基準

常勤職員が中心となって24時間体制を整備する、もっとも評価点数が高い区分です。

  • 継続的に受診している患者からの電話等による問い合わせに対し、原則として当該診療所の常勤の医師・看護職員・事務職員等が常時対応できる体制をとっていること
  • 週3日以上常態として勤務し、かつ所定労働時間が週22時間以上の非常勤の医師・看護職員・事務職員等による体制でも算定が可能
  • やむを得ず対応できなかった場合でも、速やかにコールバックできる体制をとっていること
出典:厚生労働省「基本診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについてP24・25より抜粋して記載」(https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001686836.pdf

時間外対応体制加算2の施設基準

非常勤職員による常時対応体制を評価する区分です。常勤職員の確保が難しいクリニックや、夜間対応をパート・アルバイトスタッフで回しているクリニックでも算定を目指せます。

  • 継続的に受診している患者からの電話等による問い合わせに対し、非常勤の医師・看護職員・事務職員等が常時、電話等で対応できる体制をとっていること
  • 必要に応じて診療録を閲覧できる体制をとっていること
  • やむを得ず対応できなかった場合でも、速やかにコールバックできる体制をとっていること
出典:厚生労働省「基本診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについてP25より抜粋して記載」(https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001686836.pdf

時間外対応体制加算3の施設基準

標榜時間外の夜間の一定時間帯のみ対応する体制を評価する区分です。休診日・深夜・休日については留守番電話などによる案内で対応に配慮します。

  • 継続的に受診している患者からの電話等による問い合わせに対し、標榜時間外の夜間の数時間は原則として当該診療所の常勤職員等が対応できる体制をとっていること
  • 週3日以上かつ週22時間以上の非常勤職員が当該時間帯に対応できる体制でも要件を満たすとみなせる
  • やむを得ず対応できなかった場合でも、速やかにコールバックできる体制をとっていること
  • 休診日・深夜・休日等については、留守番電話等で地域の救急医療機関等の連絡先を案内すること
出典:厚生労働省「基本診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについてP25より抜粋して記載」(https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001681336.pdf

時間外対応体制加算4の施設基準

単独での対応体制が難しい場合に、複数のクリニックが連携して対応する区分です。連携できる診療所は当該診療所を含め最大3つまでです。

  • 連携している診療所を含む、継続的に受診している患者からの問い合わせに対し、複数の診療所の連携により対応する体制をとっていること
  • 当番日については標榜時間外の夜間の数時間、原則として当該診療所において対応できる体制をとっていること
  • 当番日以外・深夜・休日等は留守番電話等で当番診療所や地域の救急医療機関等の連絡先を案内すること
  • 連携する診療所の数は当該診療所を含め最大3つまでとすること
出典:厚生労働省「基本診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについてP25より抜粋して記載」(https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001686836.pdf

自院に適した加算の選び方

加算1〜4は「誰が・いつ・どのように対応するか」で区分されています。以下の表も参考に、自院の体制をご確認ください。

区分 対応者 対応時間帯 点数(令和8年度)
加算1 常勤職員(非常勤の一定要件あり) 24時間・常時 7点
加算2 非常勤職員 24時間・常時 5点
加算3 常勤職員(非常勤の一定要件あり) 標榜時間外の夜間の数時間 4点
加算4 複数診療所が連携・当番制 夜間の数時間(当番日) 2点

単独で24時間対応できる体制があれば加算1または加算2、夜間の一定時間帯のみ自院対応できるなら加算3、他院と連携して当番制を組むなら加算4が該当します。

加算の区分が決まったら、次のステップとして厚生局への届出が必要です。届出の流れは次の見出しで解説します。

届出の流れと確認チェックリスト

時間外対応体制加算を算定するには、事前に管轄の厚生局への届出が必要です。届出書類の準備から患者さんへの周知義務まで、順に解説します。すでに夜間診療に対応しているクリニックは、算定漏れチェックリストを参考になさってください。

届出に必要な書類

時間外対応体制加算の届出には様式2(時間外対応体制加算の施設基準に係る届出書添付書類)を用います。なお届出にあたり実績は不要で、体制が整った時点で届出できます。

記載項目は、以下8点です。

  • 届出を行う区分
  • 標榜診療科
  • 当該診療所の対応医師の指名
  • 対応する常勤の職員等の数
  • 当該診療所の標榜診療時間
  • やむを得ず患者からの電話等に応答できなかった場合の体制
  • 他の医療機関との連携により対応する場合の時効
  • 患者に対して周知する連絡先
出典:厚生労働省「基本診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについてP482より抜粋して記載」(https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001686836.pdf

掲示・周知のポイント

届出と同時に、患者さんへの周知も準備を進めます。院内掲示・連絡先を記載した文書の配布・診察券への記載の3点セットが基本です。周知内容を変更した際は差し替えの記録を残しておくと、個別指導等での対応がスムーズです。

すでに夜間診療に対応しているクリニックは、下記チェックリストを参考に、対応漏れがないかご確認ください。

確認 チェック項目 ポイント
厚生局への届出 様式2で届出済みか。届出なしでは算定不可
患者への周知 院内掲示・文書配布・診察券記載の3点が揃っているか
コールバック体制 対応できなかった場合の折り返しルールが明確になっているか
対応記録 電話対応・コールバックの記録が残せているか
周知内容の更新 連絡先や担当者が変わった際に掲示内容を更新しているか

「夜間対応はしているが届出をしていない」「院内掲示はあるが診察券への記載がない」といった取りこぼしが算定機会の損失につながります。開業時または体制変更時には、届出内容と周知状況を確認しましょう。

時間外対応体制加算に関するQ&A

時間外対応体制加算の算定に関する3つの質問をまとめました。算定できる頻度・実績の要否・漏れなく算定するための方法について、それぞれ解説します。

月に何回まで算定できる?

回数の制限はなく、再診料を算定する都度加算できます。たとえば月4回の再診があれば、4回分すべてで算定が可能です。

電話対応した実績がなくても算定できる?

算定できます。時間外対応体制加算は「体制を整え、患者に周知している状態」を評価する加算のため、実際に電話対応した実績の有無は問いません。ただし、体制が整っており、患者さんへの周知も済んでいることが前提です。

漏れなく算定するための方法は?

電子カルテやレセプト審査システムなど、自動チェック体制を整えると算定精度の向上につながります。紙カルテ運用の場合は、時間外診療のレセプトだけを対象にチェックリストで漏れがないかを確認する方法も有効でしょう。

時間外対応体制加算の算定をサポートするシステム

開業時や届出時の体制整備には電子カルテが、算定開始後の漏れ防止・精度向上にはレセプト審査システムが有効です。それぞれの特長を紹介するため、参考になさってください。

レセコン一体型電子カルテ

ウィーメックスが提供するレセコン一体型電子カルテは、受付からカルテ記載、会計までを一元化し、加算の算定漏れを防ぐ環境整備に貢献します。とくに、カルテ記載が完了したその場で算定内容のチェックができるため、患者さんへの追加説明や追加徴収などの負担削減にも効果的です。

導入費用を抑えられるクラウド型とカスタマイズにも対応したハイブリッド型の用意があるため、幅広いご要望への対応が可能です。また、サポート体制も充実しているため、導入前から導入後まで安心してお使いいただけます。詳細は各製品ページもご確認ください。

クラウド型電子カルテ「Medicom クラウドカルテ」の詳細はこちらから

ハイブリッド型電子カルテ「Medicom-HRf Hybrid Cloud」の詳細はこちらから

レセプト院内審査支援システム

レセプト院内審査システム「べてらん君collaboration Plus」は、レセプト請求業務の効率化をサポートするシステムです。時間外対応体制加算はもちろん、算定漏れや請求誤りをシステムが自動でチェックし、査定・返戻リスクを低減します。

退勤後にチェックできる「スマートチェック」機能も搭載しているため、時間を有効活用しながら算定の質を高められます。詳細は製品ページもご確認ください。

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まとめ

時間外対応体制加算は、令和8年度(2026年度)診療報酬改定で名称変更と全区分が増点され、体制整備がより高く評価される改定となりました。

算定のポイントを以下に整理します。

  • 対象は再診患者のみ。体制があれば実績なしでも算定可
  • 加算1〜4は対応者・対応時間帯・連携の有無で分かれる
  • 届出(様式2)と患者さんへの周知の両方が要件

これから算定の準備を進める場合は、まず届出に向けた状況確認と患者さんへの周知準備から着手されてみてはいかがでしょうか。

著者情報

武田 直也 様

フリーランスWebライター。18年間、医療事務として合計3つの医療機関に従事。診療報酬をはじめ、診療情報管理士の資格を活かしたカルテ監査やDPCデータ分析、クリニカルパスなどの医療情報利活用に精通している。


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