《ここがポイント!》
- 総務省が山口県平郡島の郵便局でオンライン診療・服薬指導の実証事業を9月17日から開始。医師不在の離島で、郵便局の空きスペースを活用し、週2回のオンライン医療サービスを提供。「郵便局等の公的地域基盤連携推進事業」の一環で、へき地医療アクセス向上を目指す。
- 患者は郵便局で受付後、個室で診察を受け、支払いも可能。厚労省の規制緩和を受け、離島での医療確保策として注目される取り組み。
~令和6年度「郵便局等の公的地域基盤連携推進事業」における「郵便局でのオンライン診療・オンライン服薬指導」に関する実証事業の実施(9/6)《総務省》~
総務省は、山口県の平郡島で郵便局の空きスペースを活用したオンライン診療などの実証事業を17日から行うと発表した。島内の平郡診療所で事前予約をすれば、平郡郵便局でかかりつけ医による診療や薬剤師による服薬指導をオンラインで受けられる(資料P1参照)。
平郡診療所には医師が常駐しておらず、毎週水曜日に本島から派遣された医師が巡回診療を実施している。平郡郵便局でのオンライン診療はそれを補完するものとして行われ、オンライン診療は毎週月曜日、服薬指導は月・水曜日の週2回受けられる。実証期間は、9月17日-12月11日。
この事業は、総務省が2022年度から実施している「郵便局等の公的地域基盤連携推進事業」の一貫として行われる。全国に約2万4,000局ある郵便局ネットワークとICTを活用することにより、人口減少に伴う地域の課題を解決することを目的としている。
厚生労働省は23年5月、オンライン診療に関する規制を見直し、医師が常駐しないオンライン診療のための診療所を「へき地等」の郵便局などにも開設できるようにした。これを踏まえ、23年度は「へき地における医療に対するアクセシビリティの確保」をテーマに石川県七尾市でオンライン診療の実証事業が行われ、24年度は離島でも実施することとなった。医療を受けられる機会が限られている離島で郵便局を活用することで、高齢者をはじめとする住民の医療アクセスの確保や向上につながるかを検証する。
24年度の実証事業では、患者は郵便局の窓口で健康保険証を提示し、受け付けを行う。その後、個室へと案内され、オンラインで診察や服薬指導を受ける。端末の操作などは郵便局員がサポートするものの、診察が始まれば退出し、個室内の会話が外部に漏れることがないよう配慮する。診察または服薬指導の終了後は、医療費や薬代などは払込取扱票により窓口で支払う。払込手数料はかからない(資料P2参照)。
(資料公表日 2024-09-06/MC plus Daily)
資料:総務省委託事業 「郵便局等の公的地域基盤連携推進事業」ご協力のお願いです
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