カノウ薬局は、東京・新宿駅を起点とする小田急線の玉川学園前駅の駅前に位置する。地元に根付いたかかりつけ薬局で、ほとんどは馴染みの患者。駅前という立地もあり、同薬局にはさまざまな医療機関の処方箋が持ち込まれる。1 カ月に応需する処方箋の発行元医療機関数は約130 カ所。近隣の診療所のほか、東京都心にある大学病院の処方箋も舞い込む。特定の医療機関に依存していないため、処方箋の集中率は30%を切るという。
同薬局が導入した「DrugstarLead クラウド薬歴」は、タブレット端末を用い、服薬指導や新患アンケートの場面で患者からヒアリングを行いながら、薬歴の作成を進められるのが大きな特徴。タブレット端末上の選択肢を選んだり、音声入力により、ヒアリング中に薬歴をほぼ完成させることができる。
「DrugstarLead クラウド薬歴」に関して、「患者さんの近くでヒアリングを行いながら、薬歴作成を進めることができるところに大変メリットを感じています。音声入力は、薬の名前や疾病についても正しく入力できますし、スピードも手で入力するよりも早い。ほとんど音声入力で行っています」と西岡氏は評価する。
導入前は、患者が帰ってから5 分程かけて薬歴を作成していたが、今は「患者さんが帰るまでに薬歴作成業務の8 ~ 9 割は終わっています。早くなった分は在庫を見るなど、ほかのことがいろいろとできます」と西岡氏は手応えを示す。