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薬局経営 薬剤師 薬局経営者 2026.10.27 公開

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薬歴には何を書けばよいのか

書籍「薬歴のツボ」より、日々の服薬指導や薬歴作成に役立つ実践的な内容をテーマ別にご紹介します。具体的な事例をもとに、薬歴を書く際の考え方やポイントを分かりやすくお届けします。

※無断転載・複製禁止

#業務効率化 #薬歴のツボ

目次

薬歴には何を書けばよいのか

薬歴に記載すべき内容は、ひとことでいえば、薬剤師として「処方どおり服用(使用)しても問題ない」と判断するために、根拠となる情報が記載されていることが基準になると思います。そのために具体的に何が必要なのかは、病態や薬剤の特性を知る必要があります。

用量に問題がないかどうかを判断するには、効能・効果や副作用だけでなく、検査値からも判断する必要があります。用法に問題がないかを判断するには、製剤的な特徴や薬物動態を考慮する必要があります。適応症に則した使用方法なのかを判断するには、添付文書の内容を把握しておく必要があります。

薬歴には何を書けばよいのか

「基本情報」と「日々の薬歴」

また、こういった薬剤や病態からみえてくる情報確認も重要ですが、一番必要な情報は「どのような患者さんなのか」を把握することだと思います。同じ疾患で同じ薬剤であったとしても、若者なのか高齢者なのか、男性なのか女性なのか、体重はどれぐらいか、服薬状況がよいのか、生活リズムは規則正しいか、家族状況や支援が必要なのかなど、「どのような患者さんなのか」により判断基準が大きく変化します。

現在の薬歴では、これらの情報が患者さんの基本情報として薬歴の「頭書き(基本情報)」といわれる部分に集約されていることが多いかと思います。日々の薬歴をしっかり書いていくことも重要ですが、そこからどのような患者さんなのか一目でわかるように、この基本情報に情報を集約していくことが非常に重要です。どの薬剤師でも基本情報を見れば、この患者さんは何を注意するべきなのかがわかるように、情報を整理しながら集約することが重要となります。日々の薬歴は「そのときの情報」で、基本情報は「患者さんの歴史」と言い換えることもできると思います。「患者さんの歴史」は、一回の聞き取りですべての情報が埋まるものではなく、日々の聞き取りが集約され、時間とともに情報がよりクリアになっていくとも言えます。

それには計画性や、薬局としてどのように薬歴を作成していくかの指針も必要です。実は日々の薬歴内容の差よりも、この部分の充実度のほうが、薬局間で大きく差が出る傾向があります。基本情報を見れば、薬局の情報レベルはある程度判断できます。「患者さんの歴史」がしっかりまとめられ、誰が見ても一目でここまでの変化がわかるように記載がされている薬局は、日々の情報の聞き取りもしっかりできていると言えます。

実際の業務でも、まずは基本情報で患者さんの情報を確認し、日々の薬歴でここ数ヵ月の情報を確認してから、処方内容に疑義が生じないかを検討するという手順になるかと思います。結果的に、

  • 過去の疑義照会の内容
  • 毎回の検査値の変化
  • 手術歴や入院歴
  • 基礎疾患や合併症
  • 副作用歴やアレルギー歴
  • 併用薬や使用中の市販薬

などが重要な情報となります。これらの記録を充実させることが、患者背景を把握するきっかけとなります。薬歴の質を向上させるために、まず最初に取り組むべきポイントとも言えます。

出典

書名:薬歴のツボ
著者:株式会社クオシア 代表取締役 小林 潤先生
発行日:2026年1月20日
発行:南山堂
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