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診療報酬・調剤報酬 医師 事務長 2026.02.25 公開

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2026年度からの外来データ提出加算を算定要件から申請手順まで解説!

2026年度の診療報酬改定では、外来データ提出加算が新設の充実管理加算に組み込まれ、生活習慣病の管理により重点が置かれています。生活習慣病管理料の改定により収益確保が課題となる中、診療所にとって欠かせない収益源のひとつです。また、データ提出に関する事務負担の軽減策も議論されており、算定のハードルが下がる見込みです。本記事では、2026年度改定に向けた最新情報を踏まえ、外来データ提出加算の概要から申請手順、よくある質問まで詳しく解説します。※本記事は、2026年2月初旬の情報に基づき記載しております。

※本内容は公開日時点の情報です

#事業計画 #レセプトの悩み #医療政策 #システム入替

目次

2026年度の外来データ提出加算が算定できるかをチェック

外来データ提出加算を算定するには、施設要件と対象患者さんの要件を満たす必要があります。まず自院が算定対象となるかどうか、以下のポイントを参考にご確認ください。

2026年度からの外来データ提出加算を算定要件から申請手順まで解説!
ポイント 内容
対象患者 生活習慣病(糖尿病、高血圧症、脂質異常症)を主病とする患者さんで、生活習慣病管理料(Ⅰ)(Ⅱ)を算定している方が対象
算定するために必要な体制 外来患者さんの診療内容に関するデータを継続的かつ適切に提出できる体制が必要
出典:厚生労働省「個別改定項目について P490~P493」(https://www.mhlw.go.jp/content/10808000/001646857.pdf

なお、2026年度改定では医療機関の事務負担を軽減するため、提出するデータ項目の簡素化が検討されています。具体的な簡素化内容は告示で確認できる予定です。

2026年度改定の外来データ提出加算とは

外来データ提出加算は外来医療の質の向上と実態把握を目的に、診療データを厚生労働省へ継続的に提出する体制を評価する加算です。本加算は2022年度の診療報酬改定で新設され、2026年度も基本的な位置づけは変わりません。

施設基準

2026年2月時点の施設基準は以下のとおりです。2026年度改定で変更となる可能性はありますが、準備を進めるうえでの材料として活用できます。

施設基準
出典:厚生労働省「令和7年度外来データ提出加算等に係る説明資料 P5」(https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001484641.pdf

算定要件

生活習慣病管理料(Ⅰ)または(Ⅱ)を算定している患者さんに対して、月1回に限り算定できます。2026年度診療報酬改定から「充実管理加算」が新設され、高血圧症・脂質異常症・糖尿病と、主病ごとに点数が区分けされました。

出典:厚生労働省「個別改定項目について P490~P493」(https://www.mhlw.go.jp/content/10808000/001646857.pdf

なお、データの提出に遅延があった場合は、当該月の翌々月以降の算定が一時的にできなくなります。再算定への手間がかかり経営面へマイナスな影響もあるため、持続性のある体制整備が必要です。

算定によって得られるメリット

外来データ提出加算の算定には、収益面だけでなく、診療所の質を向上させる複数のメリットがあります。

収益の向上

月1回ながら、2024年度改定では50点(500円)を算定でき、生活習慣病管理料を算定している患者さんに加算されます。2026年度改定では点数が見直される可能性もありますが、収益性を高める手段であることは変わりません。

施設基準の評価が高まる

かかりつけ医機能を評価する「機能強化加算」の施設基準では、外来データ提出加算の届出が望ましいとされており、データに基づく質の高い医療を提供する診療所としての評価が期待できます。

地域の医療提供体制に貢献する医療機関として、診療報酬上や患者さんなどから信頼してもらえる一助となるでしょう。

算定前に確認しておきたいデメリット

外来データ提出加算にはメリットがある一方で、事前に把握しておくべき課題もあります。算定開始前に以下の点を確認し、対応策をご検討ください。

事務作業が発生する

データの収集から提出までの作業が継続的に必要です。とくに、外来様式1(FF1)の作成は、患者各人について70項目を超える詳細な情報を記録する必要があり、作成のハードルが高いとされています。

事務作業が発生する
出典:厚生労働省「令和7年度外来データ提出加算等に係る説明資料 P25」(https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001484641.pdf

また、継続的にデータを提出できる体制や、指定された形式でのデータ抽出など、要件を満たすための体制整備が必要です。データ提出に遅延があると算定できなくなるため、安定した運用体制の構築が求められます。

なお、2026年度改定では提出データ項目の簡素化が検討されており、事務負担の軽減が見込まれます。

担当者を配置する必要がある

施設基準として担当者を1名選出する必要があり、他業務との調整が必要です。担当者は、厚生労働省保険局医療課および外来医療等調査事務局とのやりとりが求められます。スケジュール管理やデータ提出期限の把握など継続的な管理業務が発生するため、業務分担の見直しが必要になる場合がある点は考慮しましょう。

算定に必要な準備

ここでは、外来データ提出加算の算定に必要な準備事項を整理してお伝えします。現状との差異を確認する参考になさってください。

なお、提出データ作成はツールを使うと、無用なエラーや不備などの発生を防止できます。厚生労働省が配布する「外来データ提出支援ツール」利用や、自院で使用中の電子カルテ・レセプトコンピューターからのデータ抽出方法を確認しましょう。

出典:2025年度外来医療等の影響調査に係る調査(https://www.gairai.jp/2025/soft.html

申請の流れ

外来データ提出加算の算定開始までには、複数のステップを踏む必要があります。本加算は申請の期限が定められているため、計画的に進めましょう。

ステップ 要点
1. 施設基準の確認
  • 高血圧症・脂質異常症・糖尿病が主病の患者さんがいるか確認
  • 自院が生活習慣病管理料(Ⅰ)(Ⅱ)を届け出ているか確認
2. 体制の整備と試行
  • データを適切に作成・送信できる体制を整える
  • 「様式7の10(外来データ提出開始届出書)」を地方厚生(支)局に提出し、試行データを作成する
  • 試行データは連続する2か月分のデータを作成し、厚生労働省の外来医療等調査事務局に提出する
    ※試行データは2か月分、本データは四半期ごとの(3か月分)と定義が異なる点に注意が必要
  • 提出期限は年4回設定されており、期限を過ぎると算定開始が3か月以上先送りになるため注意が必要
3. 地方厚生局への届出
  • 試行データが認められると、厚生労働省保険局医療課からデータ提出事務連絡が届く
  • 連絡を受けた後「様式7の11(外来データ提出加算の施設基準に係る届出書)」を地方厚生局長等へ速やかに届け出る
  • 届出が受理された月の翌月の診療分から加算を算定できる
4. データ提出の開始
  • 厚生労働省が指定するスケジュールに従い、継続的にデータを提出する
  • データは3か月ごとに作成・提出し、提出期限は年4回設定されている
  • 提出遅延にはペナルティがあるため、スケジュール管理が欠かせない

また、2026年度から変更になる可能性はありますが、厚生労働省がまとめた以下の流れも参考になさってください。

申請の流れ
出典:厚生労働省「令和7年度外来データ提出加算等に係る説明資料 P7」(https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001484641.pdf

外来データ提出加算についてよくある質問

外来データ提出加算について、医療事務担当者からよく寄せられる質問をまとめました。

算定開始から初回データ提出までの流れは?

算定開始月の前月から3か月分のデータを作成し、4か月目の16日12時までにオンラインで提出します。たとえば2026年2月から算定開始となった場合、データ作成対象月は2026年1月から3月分で、提出期限は2026年4月16日12時です。

算定開始から初回データ提出までの流れは?
出典:厚生労働省「令和7年度外来データ提出加算等に係る説明資料 P15」(https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001484641.pdf

様式1の診断年月はどの日付にすべき?

様式1には、自院で診断した年月日を入力します。他院で診断された患者さんについては、自院で初めて診断を確定した年月日が該当します。

加算を取得している診療所はどの程度ある?

厚生労働省の資料によると、2025年6月時点で外来データ提出加算を届け出ている医療機関は1,522施設で、対象医療機関数42,430の約3%にとどまっています。

算定施設が少ない理由として、中医協の資料では「人員が確保できない」「算定の仕組みが複雑」などが挙げられました。

加算を取得している診療所はどの程度ある?
出典:厚生労働省「(令和7年度第4回)入院・外来医療等の調査・評価分科会」(https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/001506683.pdf

2026年度改定ではデータ項目の簡素化により、負担の軽減が見込まれます。あわせて、システムの利活用も検討すると、個人に負担が寄らない継続的な体制整備ができるでしょう。

算定環境をサポートするシステムのご紹介

外来データ提出加算の算定には、データ作成から提出までを効率的に行える環境整備が必要です。ウィーメックスのメディコムシリーズは、業務効率化をサポートするシステムを複数提供しております。

【電子カルテシステム】

「Medicom-HRf Hybrid Cloud」は、クラウドとオンプレミスの両方に対応した電子カルテシステムです。診療データの一元管理により、外来データ提出加算に必要な情報の抽出をスムーズに対応いただけます。詳しくはこちらをご覧ください。

「Medicom クラウドカルテ」は、完全クラウド型電子カルテシステムとして、初期コストをおさえながら環境を整えられます。詳しくはこちらをご覧ください。

【レセプトコンピュータ】

「Medicom-HRf Core」は、レセプト作成から会計までの医事業務効率化に寄与するシステムです。外来EF統合ファイルや外来Kファイルの作成に必要なデータを適切に管理できます。詳しくはこちらをご覧ください。

【査定環境改善サポートシステム】

「べてらん君Collaboration Plus」は、レセプト点検業務を効率化し、査定・返戻の削減に貢献するシステムです。請求業務の効率化により、外来データ提出加算の算定環境も整えられます。詳しくはこちらをご覧ください。

まとめ

外来データ提出加算は、生活習慣病管理料を算定している医療機関にとって欠かせない収益源であり、施設基準の充実にもつながる診療報酬の1つです。2026年度改定ではデータ項目の簡素化が検討されており、算定のハードルが下がる見込みです。

算定には担当者の配置やデータ作成環境の整備が必要ですが、電子カルテなどのシステムを活用すれば効率的な運用が整えられます。スケジュール管理が求められるため、まずは担当者の選定と提出するデータの準備から始めてみてはいかがでしょうか。

著者情報

武田 直也 様

フリーランスWebライター。18年間、医療事務として合計3つの医療機関に従事。診療報酬をはじめ、診療情報管理士の資格を活かしたカルテ監査やDPCデータ分析、クリニカルパスなどの医療情報利活用に精通している。


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