「月並みですが、『地域のかかりつけ医』としての責務を果たし、地域の方々の健康を守ることを常に心がけています」と髙橋先生。クリニック横にサービス付き高齢者向け住宅が併設されていることもあり、「特にシニア層の健やかな日常生活を支えていきたい」と目標を語ります。
それは専門分野についても同様で、泌尿器科は症状に応じて周辺の基幹病院と連携しながら治療を行います。一方、透析医療に関しては「患者さんにとって透析は『生活の一部』です。通院治療というよりも、安らぎの時間としてご提供したい」と方針を話します。15床の透析室は中央通路をカーペット貼りとするなど、施設設計にもこだわって患者さんを迎えます。
髙橋先生は、どこよりも安全かつ効率的な透析環境の提供を目指しています。
「透析の正確な記録・管理を徹底し、かつ患者さんの流れを円滑にするために、透析業務のIT管理は必須でした」
それゆえ透析管理システムの導入を前提としており、電子カルテは同システムとの連携に優れていることが重要な選定要件だったといいます。
電子カルテと透析管理システムとの連携は技術的な難易度が高いと言われますが、髙橋先生は医事一体型電子カルテ「Medicom-HRIII」のそれを高く評価しています。
「透析室と診察室は離れた場所にあるのですが、経過データや実施データが透析管理システムから電子カルテに取り込まれるため、診察室で医事会計を含むカルテを完成させられます。また、再来の場合は透析室に直行して体重計に乗るだけで電子カルテの受付と透析監視装置への登録が終了し、透析を始められるので、患者さんの評判もとても良いです」
電子カルテ自体の基本性能に関しても、「非常に満足している」とのこと。特にシート入力やワンタッチボタン入力などの操作性やアレルギー情報の常時表示機能のありがたみを、日常的に実感しているといいます。
また、処置室にタブレット端末を用意し、電子カルテと連携させて看護師の患者情報参照用に活用するなどして、院内業務の効率化を図っています。「将来は問診票入力ツールや検討中の在宅医療の閲覧・参照ツールなどに活用の幅を広げていきたいですね」と今後の計画を述べています。