「私の原動力は子どもの笑顔」と言う、金子淳先生。小学生の頃にお世話になった“かかりつけ医”に憧れ、小児循環器専門医となったそうです。そして総合病院の小児科部長を経て、「もっと子どもの近くにいたい、ジェネラリストとして様々な病気を診たい」という思いから、平成30年にクリニックを開院しました。
その金子先生が、目指す診療の実現のために選んだのは、メディコムの診療所用電子カルテシステム「Medicom-HRV」とオンライン診療システム「YaDoc」です。
「Medicom-HRVは院内に設置したエコー・血液検査・心電図などの検査機器との相性もよく、動きがスムーズで画質も高い。ディスプレイも鮮明で、ストレスがありません。子どもは体重換算で薬の処方を行いますが、ワンクリックで計算できるので診療がスピーディ。電子カルテ経験のなかった事務スタッフはトレーニングが必要でしたが、入力を間違えると自動チェック機能でアラートが出てすぐに修正でき、レセプトも短時間で仕上げられ、取りこぼしもありません。今では毎日の診療の流れに合わせて、ごく自然に使用しています」
「Medicom-HRV」は、蓄積した数値を素早くグラフ化できるため患者さんからの評判も良いそうです。
「例えば肥満傾向の子どもの身長・体重の変化や肺炎の経過の検査画像などを並べて表示して説明すれば、保護者に納得・安心していただけます。小さな子どもも目で見てわかるので、治療に対して前向きになってくれるのです」
開院以来、順調に患者数が増えていた「かねここどもクリニック」ですが、COVID-19が広がると、二次感染が怖いという理由で患者数が激減。危機感を抱いた金子先生はオンライン診療を検討し、令和2年5月に電子カルテ端末ですぐに始められる「YaDoc」を導入しました。
「初めは“オンライン”に抵抗が…。医療は対面して・視て・触れて・聴いてが基本、オンラインで診療が成り立つのか?コミュニケーションが取れるのか?と疑問でした」
しかし、導入してみると、オンライン診療は「うまく使うことで診療の幅を広げるもの」だと気付いたそうです。
疾患と関係が深い住環境や、診察室とは異なる子どもの自然な姿を見られるのはオンラインならでは。また、昼休みや休日でも「YaDoc」を介して気になることを相談できる“よろず相談”を開設したことから、患者さんとのコミュニケーションの機会が増えました。
「YaDocは患者さんとの関わりを深くできるシステム。患者さんと“手をつなぐ”ことができ、治っていくのを見届ける“途切れない医療”を実践するために、非常に優れたツールです」
現在は電子カルテを使いこなし、1日最大10名程度のオンライン診療を行っている金子先生ですが「実はIT系は不得意」と笑います。「IT化の一番の壁は、 “できない”という心。私も苦手意識から気持ちの中に壁を作っていたのが、一番大きなハードルでした。しかし、Medicom-HRVやYaDocは導入してしまえば操作は簡単で、患者さんにも好評。サポートがしっかりしているので、困ったら聞けばいい!と思えば気が楽です。他社の予約システムと問診システムも導入しているのですが、Medicom-HRVを中心に非常によくまとまり、使いやすいと思います。経費面も含め、マイナス点は思い当たりません」
クリニックのIT化によって、患者さんとの距離を縮めている金子先生。 「Medicom-HRV」と「YaDoc」が「子どもの近くにいたい」という理想の実現に役立っているのではないでしょうか。