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継承を機に新築移転、電子カルテ化へ移行・操作性と先輩医師の推奨で採用したメディコム
80年にわたって丹波市氷上町住民の医療・健康を支えてきた田中内科医院は、2016年4月に新築移転。それを機に4代目院長を継承した田中健雄先生によって、新たなスタートを切りました。開業以来、紙カルテを運用してきた同クリニックですが、新院長の意向によって電子カルテに移行。採用されたのがメディコムのMedicom-HRシリーズでした。運用5年を経過した2021年4月に最新機種であるMedicom-HRfに更新するとともに他の機器との連携を拡大し、院内のIT化を進めています。
「クリニックながら最前線の治療提供を目指したい」
いずれは田中内科医院を継承することを考えていたという田中院長。山口大学医学部医局に在籍して10年間勤務した後、継承を見据えて地元の兵庫県立丹波医療センターで5年の勤務を経て田中内科医院院長に就任しました。
現理事長である田中潔先生が長年にわたり地元の患者を診てきたことから、世代を超えてかかりつけ医にしている患者も多いと言います。「古くから通院する患者さんに寄り添い健康を守り続けることが第一の使命です。加えて移転を機に診療圏を拡大し、より広範な地域の患者さんを受け入れることにしました」と田中院長。同時に専門領域である循環器診療において、「クリニックながら最前線の治療提供を目指したい」(田中院長)としています。そのため、学位取得の専門領域である心臓超音波検査(心エコー)では、3D定量解析できる循環器に特化した超音波診断システムを導入。「クリニックの診療の幅を広げられると考えたことも継承した理由の1つ」だったと言います。
看護師や事務職員など継承以前から勤務するスタッフと移転に伴い、採用したスタッフの協働に不安も多少あったと言いますが、両者の関係性は取り越し苦労で上手く機能しているとのこと。ただ、「患者への利便性から19時まで勤務できるスタッフの確保には苦労しています」(田中院長)。さらに新型コロナウイルス感染症蔓延で始めた発熱外来対応により、PCR検査など経験したことのない業務や感染対策が増加し、この2年間はスタッフの負担増も悩みだったと言います。
Medicom-HRシリーズの優位性、先輩医師の多くが推奨
長く紙カルテを運用してきた田中内科医院ですが、電子カルテ導入は移転新築を機に診療圏を拡大したい意向が大きかったと言います。「受診者地域を広げることに伴い多くの新患に対応するためには、診療データをしっかり管理したい。それには電子カルテが必須だと考えました」と田中院長。もちろん、院内面積が拡大したとはいえカルテや各種文書保管スペースの削減、あるいは患者数増加に伴う紙カルテ運用の負担をなくしたい意向もありました。「75歳になって初めて電子カルテを使う理事長の反対もなく、導入当初は操作に戸惑いがあったものの、今では十分使いこなしています」(田中院長)と、高齢になってから電子カルテを操作する理事長への気遣いも杞憂だったようです。
機種選定を一任されていたという田中院長は、販売代理店を通して4社から電子カルテシステムのデモンストレーションを受けました。開業した先輩医師からの意見も多数聞いたという田中院長が選定したのが、エムシーシステムが提案したMedicom-HRシリーズです。「デモの際に使い勝手の良さ、カルテ画面の見やすさを感じました。それにも増して、実際に運用している先輩の先生の意見が大きかったと思います」と振り返っています。特に操作感や機能については、処方や検査オーダーなどの入力支援、処方薬に対する注意喚起などの機能が備わっていたことだと言います。「加えて、キーボード操作が不慣れな理事長がタッチペンを使いたいという要望にも対応できたこともあります」(田中院長)
また、メディコムの電子カルテを使用している先輩医師が推奨していた点が、サポート対応の良さ。「トラブルの際に迅速に対応してくれること、診療報酬などにも知識・知見が豊富で、請求で不明なこともサポートしてもらえるという評判を聞いていました。請求漏れや返戻を防ぐためにも、いつでも問い合わせできるのは助かると考えました」(田中院長)と当時を振り返ります。
販売代理店であるエムシーシステムは、電子カルテの導入・設定などに留まらず、スタッフへの操作トレーニングや模擬患者を想定した診療のシミュレーションを行うなど、スムーズに電子カルテ運用に移行できるよう支援しました。「新クリニック開院に伴う様々な準備など全般を支援してもらい、非常に助かりました。運用開始後も当初は、操作がわからないときなど、頻繁な電話の問い合わせにもスピーディーに応じてもらいました。事務スタッフも直接電話で質問することもあるようで、対応にはとても助かっています」(田中院長)
診療情報の一元管理と参照性、電子カルテ運用の価値
2021年4月のMedicom-HRfへの更新では、新たに始まるオンライン資格確認への対応も行いました。「プレ運用へ参加申請したところ、厚生労働省のサイトで参加医療機関リストにいち早く掲載されたため、急いで顔認証付きカードリーダー等の導入もあって更新しました。Medicom-HRシリーズでは、オンライン資格端末を別途導入する必要がないことは、とても助かりました」(田中院長)。
一般的には顔認証付きカードリーダー、オンライン資格確認端末、レセコンを連携して運用することになります。しかし、メディコムの医事一体型電子カルテとパナソニック製の顔認証付きカードリーダー、システム連携用ソフトウェアの組み合わせで運用すると、資格確認専用端末の追加購入が不要でMedicom-HRfの画面で保険資格と本人資格を行えるメリットがあります。
2021年10月のオンライン資格確認正式スタート以降、マイナンバーカードによる資格確認の利用者は少ないと言いますが、「高齢患者でもマイナンバーカードをすでに保有している方は積極的に使ってもらっています」(田中院長)と早期対応に手応えを感じているようです。
田中内科医院では、オンライン資格確認システム以外にも様々な医療サービスや医療機器との連携を実現しています。例えば、新型コロナウイルス感染症患者の増加に伴い導入したWeb問診サービスでは、発熱患者が事前問診を入力し、保険証画像を添付すれば、院内に入らずとも受付が完了し、電子カルテに情報を取り込むことができます。「以前は紙の問診票記載内容を受付スタッフが入力していたので、スタッフの負担がなくなりました。患者さんの記載内容も紙の問診票よりも答えやすくなったからか、丁寧な回答になりました」(田中院長)
連携はこれらの他に、心臓超音波検査やレントゲン、CAVI/ABI、さらには睡眠ポリグラフや負荷心電図検査などの各機器からデータを取り込めるようにしています。メディコムの電子カルテシステムは、多くのサードパーティーの検査機器(管理端末)との連携が容易であることもメリットだと言います。
勤務医時代から含め電子カルテを使い続けている田中院長は、その運用のメリットについて様々な患者情報を一元化的に管理でき、履歴を含めて容易に参照できることと指摘します。「各種の検査結果をカルテ上に一元化するとともに、過去の結果や処方とその際の副作用情報なども含め経過をたどることが容易で、診察時に常に振り返ることができます」(田中院長)とし、紙カルテでは得られない効率性があると言います。特に更新したMedicom-HRfでは治療の経過を確認しながらカルテ入力することが容易になったと言います。「以前の機種では過去の結果画面などを表示すると別ウインドウが起動して前面表示になり、入力との同時作業に難点がありました。Medicom-HRfではタブ切り替えと画面分割表示ができるので、過去の検査結果や処方歴など見たい情報を表示しながら入力が可能になり、非常に使いやすくなりました」(田中院長)
使いやすさという点は、75歳にして初めて電子カルテを使い始めた理事長も同意しています。「外注検査オーダーなども簡単でとても便利です。スタッフにも助けられ、苦労することなく使用しています」(田中理事長)」と評価します。また、「長年勤務しているスタッフにもエムシーシステムによる数回の講習会の甲斐があり、戸惑うことなくしっかり運用できています」(田中理事長)と言います。
田中院長は、家庭血圧などをスマートフォンで管理する患者が増えていることに触れ、「今後PHRデータなども電子カルテに取り込めるようになってほしい」とし、電子カルテの患者情報管理機能をさらに活かせる仕組みを望みました。
医療法人社団 田中内科医院
住所:兵庫県丹波市氷上町成松533-1
開業日:1942年9月 新築移転:2016年4月
従業員数:医師2人、看護師4人、医事職員3人
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