■“先確認”のための有用なツールに
2014年4月の調剤報酬改定では、薬剤服用歴管理指導料の算定要件として、処方せん受付後、服薬状況や残薬の状況、後発医薬品使用の意向確認などを調剤前に行う“先確認”が義務化されました。「PharnesⅢ-MX」はキーボードと液晶部分(タブレット)が分離するタイプのノートパソコンで利用できるため、“先確認”の有用なツールとなると菊井先生は指摘します。「『PharnesIII-MX』であれば、待合スペースにタブレットを持って行き、情報の収集・記録を同時に行うことが可能で、非常に便利です。このことも、導入の決め手の1つとなりました」(菊井先生)
また、初回/再来テンプレートを利用すれば、薬歴に記載が必要な事項を漏れなくスピーディーに記録しておくこともできます。井口先生は「聞き漏れがなくなることは大きなメリット」と高く評価しています。
■電子薬歴の優れた一覧性、見読性を実感
電子薬歴に対する不安・懸念も払拭されたそうです。
「患者さんの薬歴表紙、監査情報、過去薬歴などの必要な情報を一度に表示できるので、一覧性に優れています。また、今回と過去4回分の処方内容を横並びで確認でき、しかも変更部分が色付きで分かりやすく表示される点も作業の効率化につながると判断しました」(菊井先生)
■処方せんのスキャン取り込みでスピードアップと入力ミス軽減
導入後、意外に思ったのは、2次元コード付きの処方せんを発行する医療機関が多かったことだそうです。「オプションで処方せん2次元コード入力ソフトを付けましたが、処方せんのデータを簡単に取り込めるため、スピードアップと入力ミス軽減に役立ちます。しかも、処方せん原本をスキャンし画像として取り込めるので、タブレットを患者さんのところに持って行けば、患者さんに処方内容を見せながら説明できるというメリットがあります」(菊井先生)
■情報共有により、同時進行でのサポートも可能
さらに、同一の患者情報を複数のスタッフで同時に見ることができるのは、電子薬歴の大きなメリットだと菊井先生は話します。「紙薬歴は一度に1人しか見ることができませんが、電子薬歴では情報共有が可能なため、別のスタッフが同時進行でサポートできます。これらの点からも、『PharnesIII-MX』は非常によくできたシステムだと思います」