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クリニック開業コラム

診療報酬改定とクリニック(1)~その診療、いくらになりますか?~

2016 年度の診療報酬改定が決定

2016 年の今年は診療報酬改定の実施年度です。昨年末にはチラホラと各メディアでも報じられ始め、「またこのシーズンがやってきたな」と2年に1度の恒例行事を迎えたような気分になった医療関係者も多いことでしょう。そして年が明けた2月10 日、中医協=中央社会保険医療協議会が4月から実施される診療報酬の改定案を厚生労働大臣あてに答申し、その具体的内容が決定しました。この改定のポイントについては今後のコラムでも数回に分けて取り上げていきますが、今回はそもそも診療報酬の改定が開業医にどのような影響を及ぼすのかについて、クリニック経営上とくに気になる収入面にフォーカスしてお伝えします。まずはおさらいも兼ねて、クリニックの収入構造を確認していきましょう。ご自身が行っている医療行為の一つひとつがどれだけの収入に繋がるのか、開業後は今以上に意識せざるを得ないことがお分かりになるでしょう。

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診療報酬点数は医療行為の価格表

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クリニックの収入を大づかみに算出する式は「患者単価×患者数」で表されます。この患者単価を決めるのが、今年度改定される診療報酬点数。患者に対する医療行為の対価が書き示された“価格表”と考えてよいでしょう。式をご覧になればお分かりになるように、患者単価の元となる点数が引き下げられれば収入維持のためには患者数を増加させる必要がありますし、引き上げられれば仮に患者数が横ばいでも収入が増えます(ちなみに今年度の改定では、医師や薬剤師の技術料である診療報酬の本体部分について0.49%の引き上げとなりました)。
また、改定によって診療報酬を請求する際の要件が変わることもあります。改定前は請求できていた診療が改定後は請求できなくなったということも起こりうるため、開業医の先生方にとっては死活問題です。もちろん勤務医の先生方の中にも、日頃から改定情報をチェックしている方は多いでしょう。ですが開業後はそれ以上に注意深く、その推移を見守る必要があります。ご自身が行う医療行為が「今いくらなのか」、そして「今後いくらになりそうなのか」、また「請求は今まで通りできるのか」という視点が欠かせなくなるのです。

長期的視点で診療報酬改定を読み解く

診療報酬の改定は2年に1度のペースで行われます。では、その年にだけ改定情報を注目していれば済む話なのでしょうか。1年や2年の短期的視点で見ればそれで良いかもしれませんが、先生がクリニックを末永く経営していきたいと考えていらっしゃるなら話は別です。そもそも診療報酬改定には、「日本の医療をどこへ向かわせるか」という厚労省の思惑、つまり医療政策の潮流が色濃く反映されるもの。今年度の改定で言えば、かかりつけ医に対する評価の充実や、大病院とクリニックとの機能分化、在宅医療推進などにそのシナリオが垣間見えます。この気運はわずか数年で覆ることはないと考えられるため、診療報酬改定の傾向を長期的に予測する材料となります。今年度の改定から10 年後20 年後の日本医療の姿を想像することは、開業前の先生にとっても決して無駄ではありません。経営者としての眼力を養うトレーニングだと捉え、関連するニュースの“その先”を読み解くようになさって下さい。クリニック開業後に必ず「役に立った」と思える日が来ることでしょう。

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