環境の取り組み

気候変動への
取り組み

マテリアリティ選択の背景とこれまでの取り組み、KPI

気候変動が人々の健康な生活に与える影響は世界全体が抱える大きな課題の一つであり、ヘルスケア業界としても気候変動、特に温室効果ガス削減の取り組みが避けられません。PHCグループは地球温暖化の防止に貢献するため、CO2を中心とした温室効果ガスの削減 (Scope1, 2)についてグループ各社が取り組みを行っています。
国内外の各工場では、CO2の排出を削減するために、照明のLED化を行いました。PHCバイオメディカ事業部では、群馬地区において、LED照明を採用しています。PHC診断薬事業部では、2019年度から工場の照明のLED化を順次行い、2022年度までに電力消費量を334MWh削減することができました。PHC診断薬事業部成田製造所では、現在までに約96%の照明のLED化を行っています。

また、設備や機器等を省電力なものに更新することにより消費電力の低減を行いました。PHC診断薬事業部では、2018年度より空調設備を順次更新し、2022年度までに電力消費量を80MWh削減することができました。PHC診断薬事業部成田製造所では、空調設備を個別空調方式に設備更新し、温度設定やOn/Off、冷暖房の切り替えを部屋毎に行うことで、年間の電力消費を137MWh削減することができました。PHCインドネシア工場では、コンプレッサーをインバーター式に更新し、2021年度には前年度と比較して225MWh、2022年度には169MWhの電力消費量を削減し省エネを実現しています。エプレディアでは、古い機器をよりエネルギー効率の高い新しい機器に置き換えることにより、CO2排出量を削減しています。

インバータ対応コンプレッサー
インバータ対応コンプレッサー
認証対応ノンフロン超低温フリーザー(北米向けモデル)
「ENERGY STAR」
認証対応ノンフロン超低温フリーザー(北米向けモデル)

更に、照明や設備の無駄な使用をなくし、エネルギー消費を少なくするための工夫も行いました。エプレディアでは、設備や照明には可能な限りタイマーを取り付けており、施設が稼働していない時に消灯できるようにしています。LSIメディエンスでは、志村中央ラボラトリーで給排気ファンのタイマー制御を実施、また、PHC診断薬事業部成田製造所で排水処理設備のブロアーポンプの運転時間の短縮を行いました。
また、バイオメディカ事業部では、冷媒のノンフロン化と消費電力の抑制を通じて地球環境の負荷低減に貢献するノンフロン超低温フリーザーの開発を行い、製品群の拡充を図ってきました。エネルギー効率が高い自然冷媒の採用と高効率タイプの新型コンプレッサーの搭載によって、省エネルギー化を実現し、地球温暖化防止に貢献しています。
PHCグループは、温室効果ガスの更なる削減を行うための取り組みを推進し、2040年までにカーボンニュートラルの実現を目指します。

(統合報告書 2023)