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“脱調剤薬局”で薬剤師の働き方はどう変わるか

【レポート】“脱調剤薬局”で薬剤師の働き方はどう変わるか

メディコムでは薬剤師の方や薬局関係者の方を対象に、2023年5月18日に「“脱調剤薬局”で薬剤師の働き方はどう変わるか」をテーマとしたセミナーを開催いたしました。

講師には、狭間研至様を迎え、講演後には薬局団体や視聴者の方々からのご質問もいただき非常に議論が白熱した1時間半となりました。セミナーで司会進行を務めていただいた、ドラビズon-line編集長の菅原さんに振り返っていただきました。

ファルメディコ株式会社 代表取締役社長 兼 医療法人嘉健会 思温病院 理事長
医師、医学博士 狭間 研至 様
【タイトル】“脱調剤薬局”で薬剤師の働き方はどう変わるか

■菅原幸子 自己紹介文
老舗業界紙のドラッグマガジン社が発行する「月刊ドラッグマガジン」で編集長を務めさせていただき、薬局・薬剤師業界の記者歴は20年以上になります。2020年7月に株式会社ドラビズon-lineを起業。現在、WEBメディア「ドラビズon-line」を運営しています。厚労省の審議会や規制改革会議をはじめとした行政のほか、日本薬剤師会・日本保険薬局協会・日本チェーンドラッグストア協会などの各種関連団体の定例会見などにも、現場に足を運んで取材を続けています。

■今回のセミナーのご紹介
<セミナー内容>
・薬事行政の流れと今後の展望
・これからの薬局にあるべき機能
・薬局業務効率化へのステップ

残された課題「対物業務の効率化」

狭間研至氏は、医薬分業が議論された平成27年に行われた規制改革会議の公開ディスカッションにも招聘されていたことで知られています。

その平成27年からの流れにおいて、狭間氏がエポックとして挙げる事柄がいくつかあります。まずは、平成27年の「患者のための薬局ビジョン」公表です。これにより、薬局・薬剤師の概念が再定義されたと指摘します。そして平成31年の「0402通知」によって非薬剤師の育成と活用が掲げられ、平成30年からの累次の調剤報酬改定では対人業務の評価を軸とした薬局の事業モデルの見直しが行われてきたとしました。加えて、オンライン資格確認導入などにより情報共有基盤の整備も進展したとしました。こうした中、「対物業務の効率化」が残された課題であり、中小の薬局で機械化やICT化、非薬剤師の育成が困難な中で、調剤業務の一部外部委託が提案されたとします。

狭間氏は一連の流れの中で、外部委託の提案が行われたと位置付けました。

医療の変化に対応した薬局の機能

こうした流れをみてきた狭間氏は、これからの医療の変化について、医師は診断と救命に注力し、適宜、他職種へのタスクシフトが進むと展望。医療も大きな病気は公助、小さな病気は自助に変化すると予測しました。こうした中では、従来は医療機関で医師も保険で担ってきた領域を、外来・在宅において薬剤師が自費も公費も併せてみる形に変化していくとしました。ドクターの視点から薬局のあるべき機能を指摘すると、「在宅」「フォロー」「医療費適正化」などが挙げられるとし、狭間氏の会社であるファルメディコでも今後はOTC医薬品の売り上げ構成比を3割まで高めていくことを目指していると明かしました。

非薬剤師との業務シェアについて

講演後の質疑応答では、非薬剤師との業務シェアがなかなか進められないとのお悩みの質問もありました。これに対し、狭間氏は明確な手順書の必要性を指摘しました。手順が「暗黙知」になっていると困難であり、任せる人への教育の拡充も欠かせないと指摘しました。

そのほかの講演内容

上記は特に狭間氏の講演内容にそってご紹介しました。しかし、講演後には視聴者から、具体的な業務効率化や業務拡大への質問が相次ぎ、現場感覚にあふれる質疑応答の時間となり、以下のような内容が触れられました。

「業務改革を何から始めたらいいのか?」などお悩みのある薬局関係者の方はぜひ講演アーカイブをご視聴くださいませ。
・医療機関との情報共有の今後について
・OTC販売を伸ばすための工夫
・中小薬局の生き残り策について
・在宅業務の効率化

アーカイブ動画の視聴はこちらから