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遠隔医療 医師 事務長 2026.09.28 公開

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遠隔医療システム導入・実証で確認したい3つの補助金・支援制度|2026年の制度と申請の注意点

遠隔医療システムは、オンライン診療や医療機関間の連携、専門医による遠隔支援など、幅広い場面で活用が進んでいます。しかしながら、システム利用料や機器費用、通信環境の整備、職員研修など、導入には相応の費用がかかります。物価高騰や人件費の上昇が続くなか、新たな設備投資に踏み切りにくいと感じる医療機関も少なくないでしょう。本記事では、遠隔医療システムの導入時に確認しておきたい3つの補助金・支援事業を紹介し、対象医療機関や対象経費、申請時の注意点を解説します。

※本内容は公開日時点の情報です

#遠隔医療 #地域医療連携

目次

遠隔医療システムの導入・運用に活用できる補助金・支援事業一覧

遠隔医療システムの導入・運用場面で確認しておきたい、3つの補助金・支援事業を下表にまとめました。

名称 管轄組織 主な支援内容・利用の仕組み
医療施設等設備整備費補助金(遠隔医療設備整備事業) 厚生労働省(実施は都道府県) 遠隔医療に必要な情報通信機器の整備費(コンピューターやソフトウェア等)への助成
デジタル化・AI導入補助金2026(通常枠) 中小企業デジタル化・AI導入支援事業事務局 ITツールの導入費用(ソフトウェア・クラウド利用料等)への助成
診療科偏在対策のための適切な遠隔医療等推進事業 厚生労働省(学会経由) 関係学会による遠隔医療の実証研究の実施、マニュアルや好事例集の作成等を支援。採択された学会等が参画医療機関を選定して実施

募集期間や採択状況は年度・回次によって変わるため、申請を検討する際は各実施主体の公式サイトで最新情報を確認し、要綱をご確認ください。

医療施設等設備整備費補助金(遠隔医療設備整備事業)

ここでは、医療施設等設備整備費補助金について、制度の概要から補助率、対象医療機関まで順に解説します。

制度の概要

医療施設等設備整備費補助金は、厚生労働省が定める交付要綱に基づき、都道府県が実施主体となる補助制度です。対象事業の一つに「遠隔医療設備整備事業」があり、遠隔医療の実施に必要な情報通信機器等の整備が対象範囲に含まれています。

地域の医療格差の解消や専門医へのアクセス向上、患者さんの通院負担や医師の移動軽減を目的とした補助金です。

医療機関が国へ直接申請する制度ではなく、都道府県を通じた間接補助の仕組みである点はおさえておきましょう。申請窓口や具体的な手続き、申請期間は自治体ごとに異なるため、管轄の都道府県担当課への確認が必要です。※既に受付が終了している自治体もあります。

出典:厚生労働省「医療施設等設備整備費の国庫補助について」(発医第117号)(https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00ta6406&dataType=1&pageNo=1)

補助対象事業

補助対象となる事業は、『遠隔病理診断』『遠隔画像診断・助言』『遠隔手術指導』『オンライン診療』があげられています。補助金の活用をご検討の際は、自院が対象となる都道府県の要綱をご確認ください。

補助率・補助額の目安

詳細な「遠隔医療設備整備費」の対象事業・基準額については、各都道府県より公表されています。ここでは参考までに、東京都の交付要綱を下表に記載します。補助金の活用をご検討の際は、自院が対象となる都道府県の要綱をご確認ください。

項目 金額 補助率 下限額
遠隔病理診断:支援側医療機関 4,598千円 2分の1 1か所につき150,000円
遠隔病理診断:依頼側医療機関 14,198千円
遠隔画像診断及び助言:支援側医療機関 16,390千円
遠隔画像診断及び助言:依頼側医療機関 14,855千円
遠隔手術指導 5,580千円
オンライン診療装置 2,660千円

出典:東京都「東京都地域医療の充実のための遠隔医療補助事業補助金交付要綱」(https://www.hokeniryo.metro.tokyo.lg.jp/documents/d/hokeniryo/2025-10-20-134352-850)

参考:厚生労働省「遠隔医療に関するホームページ」(https://www.mhlw.go.jp/stf/index_0024.html)

実際の交付額は、基準額と対象経費の実支出額を比較していずれか少ない方を選び、そこに補助率を乗じて算出されます。実支出額によって交付額が変わる点は、ご承知おきください。

補助対象は、コンピューター機器や通信機器等で、ソフトウェアの導入も含まれます。なお、オンライン診療に係る整備については、保険診療を目的とするものが対象とされています。

対象医療機関

病院及び診療所が対象です。

Teladoc HEALTHは、下記の事例において当補助金を活用し導入しています。

遠隔妊婦検診(北海道)

デジタル化・AI導入補助金2026(通常枠)

ここでは、デジタル化・AI導入補助金2026について、制度の概要から補助率、対象医療機関まで順に解説します。

制度の概要

デジタル化・AI導入補助金は、中小企業・小規模事業者等の労働生産性向上を目的として、ITツールの導入費用を補助する制度です。令和7年度補正予算事業から、旧「IT導入補助金」より名称が変更されました。

通常枠では、ソフトウェア購入費やクラウド利用料、導入時のコンサルティング費用などが補助対象です。申請にあたっては、事務局に登録されたITツールを登録済みのIT導入支援事業者(ベンダー)と連携して進める仕組みになっている点に注意しましょう。

出典:中小企業デジタル化・AI導入支援事業事務局「デジタル化・AI導入補助金2026 公募要領(通常枠)」(https://it-shien.smrj.go.jp/pdf/it2026_koubo_tsujyo.pdf)

補助対象・補助率・補助額の目安

通常枠の補助率は原則1/2以内、一定の要件を満たす場合は2/3以内となるケースがあります。補助額は、ITツールの業務プロセス数が1〜3の場合は5万円以上150万円未満、4プロセス以上の場合は150万円以上450万円以下です。

申請の締切日は公募回ごとに設定され、年度内に複数回実施されます。随時更新されるため、申請を検討する際は公式サイトで最新のスケジュールをご確認ください。

対象医療機関

医療法人や個人事業主等も対象となり得ます。ただし、組織形態・業種・従業員数等の申請要件があるため、補助金の活用をご検討の際は最新の公募要領をご確認ください。なお、医療法人に関しては、従業員300人以下が対象となります。

出典:中小企業デジタル化・AI導入支援事業事務局「デジタル化・AI導入補助金2026 公募要領(通常枠)P8・9」(https://it-shien.smrj.go.jp/pdf/it2026_koubo_tsujyo.pdf)

遠隔医療システム「Teladoc HEALTH」も対象

ウィーメックスが提供している遠隔医療システム「Teladoc HEALTH」は、「Teladoc HEALTH TV Pro 300」のユーザーアカウント利用料のみが本補助金の対象となります。

詳細は以下のとおりです。

  • 1~3プロセス:補助額5万円~150万円未満
  • 補助率1/2以内、最低賃金近傍の事業者は補助率2/3以内※

※ 令和6年10月から令和7年9月までの間で3か月以上、令和7年度改定の地域別最低賃金未満で雇用している従業員が全従業員の30%以上であることを示した場合の補助率は、2/3以内

ご利用要件に合わせたプランをご提案いたします。詳細はお気軽にお問い合わせください。

▶「Teladoc HEALTH」について聞いてみる

診療科偏在対策のための適切な遠隔医療等推進事業

ここでは、診療科偏在対策のための適切な遠隔医療等推進事業の概要や活用事例について、解説します。

事業の概要

専門医が少ない地域でも必要な医療を受けられるよう、遠隔医療を活用して診療科ごとの医療提供体制を確保し、その取り組みを全国へ広げるための実証事業です。厚生労働省の事業として実施されています。

なお、本事業は医療機関が設備導入費を直接申請する一般的な補助金制度とは仕組みが異なります。厚生労働省が関係学会等を実施主体として採択し、採択された団体が参画する医療機関を選定して、遠隔医療に関する実証研究を支援するものです。

補助対象事例

例えば、下記のような事例での活用が想定されています。(あくまで一例です。実際に採択されるかは、学会・内容等によって異なります)

  • 地域勤務をしている若手医師(地域枠医師を含む。)の支援をDtoDで行う事例
  • 地域で不足する診療科のcommon diseaseや、必要な健診・保健上の指導やフォロー等について、地域の既存の体制で対応できない部分をカバーする観点でDtoP(withD/N)を行う事例
  • 今後、患者数が減少することが見込まれる希少な疾患や難病、高度医療を要する疾患(難病、小児がん等)等について、適切にフォローを行う観点でのDtoP(withD)を行う事例
  • 自治体等が主導して、例えば、休日・時間外診療の確保のために実施するDtoP等の事例
  • 基幹病院からの医師派遣の代替として実施するDtoP(withN)の事例
  • へき地、離島等の医療資源の限られた地域で実施する事例
  • その他、上記に準ずる事例であって、学会等が必要と考えるもの
出典:厚生労働省「診療科偏在対策のための適切な遠隔医療等推進事業実施要綱(案)」(https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/001665497.pdf)

過去の採択事例

過去の採択事例として、以下のような分野・学会が公表されています(2026年8月中旬時点)。

  • 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会:耳鼻咽喉科医不在地域における看護師介在型遠隔聴覚ケアプラットフォームの構築と実証※¹
  • 日本小児科学会:来院型小児オンライン診療※²
  • 日本腎臓学会:指定難病を中心とした腎疾患診療におけるWeb コンサルテーション遠隔医療の実証研究※³

※¹出典:群馬大学大学院医学系研究科 耳鼻咽喉科・頭頸部外科学「【採択】令和8年度 厚生労働省「診療科偏在対策のための適切な遠隔医療等推進事業」に採択されました」(https://jibika.med.gunma-u.ac.jp/?p=5618)

※²出典:地方独立行政法人静岡県立病院機構静岡県立こども病院「ガイドラインから法定化へ…小児夜間一次医療に、来院型オンライン診療」(https://www.shizuoka-pho.jp/kodomo/about/sns/magazine/s38-pickup001/)

※³出典:日本腎臓学会「腎疾患の診療を受けている患者の皆様へ研究実施のお知らせ」(https://jsn.or.jp/medic/data/b9d87f99e9d758cbed2b700f65b9f4c10f151b27.pdf)

補助金の申請に関してよくある質問

遠隔医療システムの導入時に補助金を活用するにあたっては、申請の要否や対象経費の範囲について疑問を持つ医療機関も多いのではないでしょうか。ここでは、3つの質問を取り上げ、事前に確認しておきたいポイントをまとめました。

遠隔医療システムを導入する前に、補助金の申請は必須ですか?

補助金の申請は必須ではありません。ただし、いずれの制度も交付決定前の発注・契約は補助対象外となるケースもあるため、導入スケジュールを立てる段階で申請の要否を検討しておくとスムーズです。

補助金でシステム利用料や機器購入費も対象になりますか?

制度によって対象経費は異なります。たとえば、デジタル化・AI導入補助金の通常枠ではソフトウェア購入費やクラウド利用料が対象です。医療施設等設備整備費補助金では情報通信機器等の整備費が対象です。導入したい範囲がどの制度でカバーされるか、事前に要綱をご確認ください。

上記以外にも活用できる補助金はありますか?

都道府県や市区町村が独自に実施している補助金・助成金制度もあります。地域によって内容が異なるため、自院が所在する自治体の公式サイトや窓口へ相談し、ご確認されるとよいでしょう。

まとめ

遠隔医療システムの導入・運用には、システム利用料や機器費、通信環境の整備など、まとまった費用がかかります。ご紹介した3つの制度をはじめ利用可能な補助金をリストアップし、自院の状況に適したものはどれなのか、具体的に検討されてみてはいかがでしょうか。

遠隔医療システム「Teladoc HEALTH」は、活用内容によって補助金の対象になるケースがあります。詳細はお気軽にお問い合わせください。

▶「Teladoc HEALTH」について聞いてみる

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