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CASE STUDIES 導入事例

Vol.08 国立国際医療センター研究所遺伝子診断治療開発研究部 (東京)

未来医療の創造中枢に、
強力な支援システムとして導入
国立国際医療センター研究所 遺伝子診断治療開発研究部
部長 加藤 規弘 
国立国際医療センター研究所 遺伝子診断治療開発研究部 部長 加藤 規弘 氏

国立国際医療センターは通称ナショナルセンターと呼ばれる国立高度専門医療センターのひとつで厚生労働省直轄の医療機関です。国立高度専門医療センターには6つセンターがあり、政策医療を推進する組織として国民の健康にとって重要な疾患、国際医療協力などの事項に関し、高度な医療の提供、調査・研究、技術者の研修、技術移転などを行っています。今回、国立国際医療センター研究所の遺伝子診断治療開発研究部に導入された〈検体管理システム〉のレポートをお届けします。

研究所の目標などをお聞かせください

国立国際医療センターイメージ
国立国際医療センターの正面玄関
(建物は共に病院施設、研究所はこの裏側)

国立国際医療センターは患者さんに高度総合医療を提供する機関としての病院と、研究所、および国立看護大学校などで構成されています。センター全体の目標として、・国際医療協力と国際貢献・地球上の全人類が悩まされている感染症、生活習慣病、免疫・アレルギー疾患、難病など多因子疾患の総合的理解とその克服に向けた先駆的診断、予防、治療法の開発を掲げ、ナショナルセンターとして政策医療の一翼を担っています。当研究部の主要な研究テーマは、高血圧・糖尿病といった生活習慣病をはじめとする多因子疾患のゲノム解析で、発症予知や正確な診断、予後の推定などに遺伝情報を活用すること、および成因に基づいた適切な治療法の選択・開発を行うこと、などです。 たとえば、生活習慣病の成因には、遺伝要因が単独で関与するのではなく、特定の環境要因との組み合わせが重要であり、長期にわたる、個別にはマイルドな効果の蓄積であろうと一般に考えられています。そこで「ゲノム疫学」と呼ばれる新しい研究分野に積極的に取り組み、その成果を基盤とした先駆的医療の開発および国際医療協力を目標としています。

導入いただいた〈検体管理システム〉は研究内容にどのように関わっていますか

昨年11月に、『体質に基づく明日の医療実現プロジェクト』を当センターで立ち上げました。これは、高齢化・少子化していく日本の社会環境を背景に120余の主要な病気について病院の29診療科が参加する大規模なプロジェクトです。生活習慣病などに関してのフォーマット化した調査および検査項目を診療科横断的に設定して、今までにない大がかりかつ網羅的な情報収集を行い、有意義なエビデンスを確立して臨床現場に活かしていこうとする試みです。最初の段階では、個々人の体質と生活習慣、標準的な臨床検査結果などベースライン・データの収集が必要となります。次の段階で長期間にわたる追跡調査により仮説の検証がなされて、科学的な根拠のある提言が初めて可能となるのです。このようなプロセスにおいて、単に検体を保存するだけでなく、必要に応じて検査し、検索し、ソートするという人力ではとうてい追いつかない煩雑な作業があります。また、個人情報の保護に関する部分には高度なセキュリティも必要です。これらの要素を満たすものとしてこの〈検体管理システム〉を導入しました。

国立高度専門医療センターの組織構成イメージ

システムをカスタマイズされたようですが

個人情報の保護をはじめ、チューブのソートに使う機器の接続部分などのカスタマイズが必要でしたが、その要望に柔軟な対応が可能でした。すなわち使用環境に合わせて仕様変更可能なシステムという点が魅力です。使い始めてまだ日は浅いのですが、今後検体が大量に増えていくにつれて、ますます真価を発揮してくれるものと期待しています。

国立高度専門医療センターの構成イメージ

臨床検体保管室

検体管理システム(左がチューブソーター)イメージ
検体管理システム(左がチューブソーター)
超低温フリーザイメージ
超低温フリーザ
バイオハザード対策用キャビネットイメージ
バイオハザード対策用キャビネット
臨床検体保管室での検体の流れ(検体1人分につき14本必要)
国立国際医療センター研究所向け検体管理システム

納入先

国立国際医療センター研究所
所在地 東京都新宿区戸山1-21-1
Tel 03-3202-7181
Fax 03-3202-7364
国立国際医療センター研究所イメージ

納入機器

検体管理システム/超低温フリーザ:MDF-U52V×3台/メディカルフリーザ:MDF-U442×3台/バイオハザード対策用キャビネット:MHS-1100AB3S5×1台

掲載内容は2006年6月現在のものです。