PHCbi

CASE STUDIES 導入事例

医療法人社団協友会 柏厚生総合病院 薬剤科(千葉)

調剤業務の効率化と患者様のより
安全な服薬治療をサポートするPHCbi製品の活用

柏厚生総合病院は、首都圏各地で保健・医療・福祉を提供する上尾中央医科
グループの病院として、千葉県柏市を中心とした地域を支える中核病院である。

一般病床・HCU・回復期リハビリテーション病床を含めた計322床を擁し、広範な診療科がそろう同院では、24時間365日の救急診療を行うほか、ロボット手術や悪性腫瘍に対する凍結治療など高度先進医療も積極的に導入。
高度急性期の治療体制を強化するとともに、予防医療や慢性疾患の適切な管理にも力を入れている。
その中で、同院薬剤科では、調剤業務の効率化と患者のより安全な服薬治療への貢献を目指してPHCbiの各種調剤機器を導入。調剤過誤の発生リスクの低減や薬剤師の業務効率の向上に効果をあげている。
薬剤科長の松木祥彦氏に、薬剤科業務と調剤機器の活用状況について話を伺った。

広範な業務を担う柏厚生総合病院薬剤科の現状

同科の薬剤師は、調剤やミキシングなどの基本業務に加えて様々な職務を担っている。その業務は多岐にわたり、院内における薬剤師の存在感は大きい。
松木氏は「常勤薬剤師26名、事務員1名の体制で、調剤業務や高カロリー輸液、抗がん剤のミキシングなどを行うほか、8つの病棟全てに薬剤師を常駐させて服薬指導を中心とした病棟業務を行っています。
また、各種のチーム医療にも参加しており、NST(栄養サポートチーム)や疼痛緩和チーム、また化学療法やICT(感染対策チーム)、AST(抗菌薬適正使用支援チーム)など、多くの委員会の場で、薬剤の専門家としての役割を果たしています」と話す。

特に処方薬の管理や抗菌剤の選択に関しては、主治医から判断を任されている部分が大きい。
「患者様の入院時の持参薬の確認はもちろん、持参薬が無くなった際には医師の了承を得たうえで薬剤師が代行して院内処方をオーダーしています。
また、外科領域の医師からは抗菌剤について相談を受けることが多く、選択から投与量まで提案することを求められます」と薬剤科が果たすべき責任の重さを説明する。

調剤スピードと患者様の安全性の観点から「ATC-256GR1-PJ」を選択

▲ATC-256GR1-PJ

薬剤科では、原則として全ての入院患者様に一包化調剤を行っている。
患者様の希望があった場合はPTPシートのまま調剤となるが、一包化の方が看護師が患者様に配薬する際の手間を軽減できるうえ、投薬ミスも減らすことができるからだ。

そこで同科が導入したのは、PHCbiの縦型自動錠剤包装機「ATC-256GR1-PJ」。
採用のポイントは、タブレットケース(以下、TC)の数が256個と多い点だという。

「薬剤の手まき作業は時間がかかるため、可能な限り多くの品目をTCから自動的に調剤することを目指しています。 薬剤の採用品目が増えてきたことを機に、それまで使用していた包装機から新しい機種に買い替えました。


PHCbiの横型の機種「ATC-200R-PJ」には包装機の天面を作業スペースにできるというメリットがあると聞いていましたが、調剤スピードを重視し、より包装速度が速い縦型を選びました」と松木氏は話す。
また、TCの挿し間違いを防止する誤挿入防止ピン(オプション)も有用だという。
多忙な調剤業務において、TCを包装機に戻す際にセットする場所を間違えてしまうケースはゼロではない。
「こうした機能があることで、調剤過誤の発生リスクを抑え、患者様の安全性の強化につながっていると思います」と松木氏は続ける。


「RINkS」を活用して自動錠剤包装機内の薬剤の錠数を管理

調剤業務支援ソフトウェア「RINkS」も、多忙な薬剤師をサポートする強い味方だ。 同ソフトウェアは、ネットワーク接続によってオーダリングシステムや電子カルテと連携するだけでなく、 調剤情報の入力支援や薬剤の重複投与チェックなど、薬剤部門で必要とする機能を備えている。

「RINkS」を利用すれば自動錠剤包装機に入っている薬剤の錠数と処方された錠数との紐づけができるため、 薬剤科では内服調剤時に包装機内の各薬剤の残量把握に役立てている。 「あらかじめ錠数の下限値を設定しておけば、残量が減ってきた際にアラートが表示されるところが便利だと感じています。 また、毎週決まった曜日にルーチンとして、『RINkS』を使って2週間分の処方量を集計し、 包装機内の残量がその処方量を下回っていたら不足分を補充することで、夜間に薬剤切れを起こすリスクを防いでいます。 そうすることで、夜勤帯に一人でTCに薬剤を補充する頻度を減らすことができます」と松木氏。

また「RINkS」は、電子カルテの代わりに、特定の薬剤を服用している患者様を検索するのにも有用だという。 「日常業務でイエローレターやブルーレターが発出された際、該当する薬剤を処方された患者様の有無を調べたいときに『RINkS』が役立ちます。 電子カルテから検索するには診療情報管理室への依頼が必要となり、時間がかかるため、 より迅速に検索可能な『RINkS』を使って検索結果を速やかに処方医に伝えるよう当院のマニュアルで定めています」

計数調剤監査システムの活用で調剤過誤が半減

薬剤科における調剤過誤防止を支えているもう一つの調剤機器が計数調剤監査システムだ。 同システムは、「RINkS」の処方データを活用し、薬剤の計数調剤や取り揃えの過誤を未然に防ぐために開発された。 「どれだけ注意して調剤を行っても、目視だけでは薬剤のピッキングミスが起きてしまうことがあります。 これをデジタルツールで防止しようと、2020年4月にPHCbiの計数調剤監査システムを導入しました」と松木氏は導入背景を説明する。

「計数調剤監査システムは、薬剤の手まき作業時やPTPシートのピッキング時に使用しています。 処方箋の左上にあるバーコードを同システムに付属されているハンディターミナルで読み込むと、 処方情報に基づいて、画面上にピッキングの対象となる薬剤と錠数が表示されます。

原則として処方箋を確認しながら調剤を行いますので、調剤者と機械のダブルチェックによって、 取り揃えミスのより確実な防止が期待できます」。

同システムの導入によって調剤スピードが遅くなるなどのデメリットはないか、と尋ねると、 「確かに、その懸念は当初ありましたが、慣れてしまえばスムーズに使えるため、問題にはなりませんでしたね」と松木氏は答える。 導入事例 柏厚生総合病院 薬剤科同科では、同システムの導入による調剤過誤発生率の改善レベルについて、データを集計して評価を行ったところ、 システム導入後は調剤過誤発生率が半減したことが確認できたという。

「研究の一環として、過去に発生した調剤過誤のデータを、同システム導入前後それぞれ1年間、計2年間分を集計して比較しました。 その結果、『監査時に発見され薬剤科外へ出ることはなかったインシデント』の発生率は0.96%から0.52%へ、 『薬剤科外に払い出された後に発見されたインシデント』の発生率は0.1%から0.06%へと、システム導入後に半減したことが分かりました」


患者様の退院後のケアを見据えて服薬指導の充実を

薬剤師の職能をこれまで以上に発揮して、地域医療に貢献するために、 今後、薬剤科としてさらに注力したいことを伺うと、「入院患者様への服薬指導について、 今後は退院後の自宅での服薬管理を見据えて、退院指導をもっと充実させていきたい」と松木氏。

「現在注射薬の調剤は手作業で行っていますが、効率化と安全性の向上を期待して2022年4月に注射薬払出システム(アンプルピッカー)を導入予定です。 こうした新たな機器の導入を含め、PHCbiの自動錠剤包装機などの調剤機器を活用することで、 患者様の服薬アドヒアランスのサポートや、より安全性の高い服薬治療の推進に貢献できるのではないかと考えています」


納入先

医療法人社団協友会 柏厚生総合病院
〒277-8551 千葉県柏市篠籠田617番地

納入機器

・調剤業務支援ソフトウェア RINkS
・自動錠剤包装機 ATC-256GR1-PJ
・計数調剤監査システム
・散薬監査システム AIC-PKS
・超低温フリーザー MDF-C8V1-PJ
・薬用保冷庫 MPR-S312DCN-PJ×2台、MPR-514R-PJ、MPR-S300H-PJ