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電子カルテ 医師 事務長 2023.10.31 公開

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電子カルテと連動できる予約システムの選び方は?導入メリットや比較ポイントを解説

近年、電子カルテの導入率は年々高くなっています。電子カルテは医療情報を保管する役割のみのツールではなく、さまざまなシステムを連動することで業務の効率化や患者負担の軽減を図ることができます。診療予約システムもその一つですが、どのような特徴があるのでしょうか。今回は、導入のメリットやシステムの選び方について詳しく解説します。

※本内容は公開日時点の情報です

#機器選定ポイント #業務効率化 #システム入替

目次

医療機関の診療予約システムとは

電子カルテと連動できる予約システムの選び方は?導入メリットや比較ポイントを解説

医療機関における診療予約システムとは、ホームページやアプリ、LINEなどのSNSを用いて受診の予約ができるシステムのことです。インターネット環境とツールがあればどこでも自由に受診の予約をすることができます。

診療予約システムがない時代、診療の予約をするには電話をしたり、実際に医療機関を訪れたりする必要がありました。診療予約システムは思い立ったときに予約をすることができるため、体調が悪いときでも使いやすく、さらに受診に必要な時間を短縮させることが可能です。

また、医療機関側としては予約業務の手間やコストを削減できること、患者さんの待ち時間が減ることで院内の混雑を避けられることなど多くのメリットがあります。

診療予約システムには診療予約のみに特化したタイプや予約だけでなく事前問診や決済まで完結できるタイプなどいくつかのタイプがあります。また、診療予約の取り方にも先着順に予約を取る順番制と予約時間を確保する時間制の2つのタイプがあります。

それぞれメリット、デメリットがあるため診療予約システムの導入を検討する際には、各医療機関の診療スタイルを考慮してどのタイプにするか決めることが大切です。

診療予約システムの導入メリット

診療予約システムは患者側、医療機関側それぞれに多くのメリットがあります。具体的にどのようなメリットがあるのか詳しく見てみましょう。

受付業務の効率化

診療予約システムの導入は、受付業務の効率化につながります。従来、医療機関の受診予約は電話や実際に患者さんが医療機関を訪れて口頭で行われていました。そのため、受診予約をするには受付業務に一定の負担が生じていたことになります。一方、診療予約システムはインターネット上からシステムに直接予約情報が入るようになるため、受付でのマニュアルの業務を大幅に軽減することが可能です。

また、診療予約システムの導入により電話や窓口での受診予約で生じていた予約時間の間違いなどといったヒューマンエラーを防ぐことにもつながります。

患者さんの負担軽減

診療予約システムは24時間好きなときにインターネット上から受診の予約を取ることができます。従来の電話や受付での受診予約に比べると簡便に予約をすることができるようになっています。また、予定が決まった段階で速やかに予約をすることができるため、時間の有効活用にもつながるのもメリットといえるでしょう。

さらに、診療予約システムにはいくつかのタイプがありますが、順番制のタイプでは混雑しているか確認して空いている時間帯に受診時間をずらすことができます。時間制の場合は混雑しないように予約が調節されるため、余計な待ち時間もなくスムーズに診療や会計を終えることができるのが特徴です。体調が優れない患者さんにとっては、時間的な負担の軽減だけでなく、待ち時間を減らすことで体力的な負担の軽減にもなります。

電子カルテとの連動

診療予約システムには、電子カルテと連動できるタイプのものもあります。診療予約システムが電子カルテと連動できると、予約が入った際に過去の受診歴や処方歴などを迅速に把握することが可能です。予約と診療の情報を一元化して管理できるようになるため、受付業務の軽減だけでなく医師や看護師などの医療従事者がスムーズに診療を開始できる体制を整えることが可能となります。

また、問診システムが搭載されている電子カルテでは事前にどのような症状で受診するか把握することができるため、患者管理がしやすくなるのもメリットの一つです。重症度が高い患者さんを優先的に診療するといった対応も可能になり、質の高い医療の提供にもつながると考えられます。

診療予約システムの導入デメリット

診療予約システムの導入は、受付業務の効率化や患者負担の軽減など多くのメリットがあります。しかし、当然ながら導入にはデメリットもあり、メリットとデメリットのバランスを考えながら導入するタイプなどを検討していくことが必要です。では、どのようなデメリットがあるのか詳しく見てみましょう。

導入のコストが高い

診療予約システムは受付業務の効率化を図ることができるため、結果的にはコストの削減が可能です。しかし、導入するにあたっては初期費用が必要となり、さらに月額利用料などのコストも発生します。また、システムによっては専用端末やネットワーク回線の工事が必要となるタイプのものもあり、さらに多くのコストがかかる場合もあります。電子カルテと連動できるタイプでは、別途料金が発生するケースも少なくありません。

このように、診療予約システムは従来の形式での受診予約にはなかったコストが発生します。また、スタッフが診療予約システムの操作に慣れるまではコスト削減につながるような業務の効率化を図ることは難しいでしょう。スタッフの教育のためのコストが必要になる場合もあります。

ネットリテラシーが低い患者さんもいる

診療予約システムの多くはパソコン、タブレット、スマートフォンなどのデバイスを用いて操作します。そのため、ネットリテラシーが低い高齢者などではシステムを使うことができず、せっかく導入しても十分に活用されない可能性があります。また、システムを使えない患者さんは電話や窓口で予約をすることになるため、予約受理の方法が複数になることでかえって受付業務が煩雑化する可能性もあるでしょう。

さらに、時間制のシステムの場合、診療時間が指定されて予約されますが、必ずしもその通りになるとは限りません。急患などが入れば予約時間が過ぎることもあり、結果的に受診時の満足度を下げる結果になることがあります。

診療予約システムの選び方【タイプ別】

診療予約システムには以下のようにいくつかのタイプがあり、それぞれ特徴が異なります。診療予約システムを導入するときは、患者数や患者さんの属性などを考慮した各医療機関に適したタイプのものを選ぶようにしましょう。

順番制システム

順番制の診療予約システムは、先着順に受診の予約を取るタイプのものを指します。診療時間を固定して予約を取るわけではないため、多くの患者さんを受け入れることができます。患者側は診療待ちの人数などを把握することができるため、混雑時の受診は避ける、診療時間に近くなったら来院するなどの対策をすることで時間を有効に活用することが可能です。

一方で、順番制のシステムは時間の確約ができないため、待ち時間が長くなるケースも少なくありません。受診患者数が多い医療機関には適したシステムですが、再診患者数の割合が高い医療機関では待ち時間が確定しないことで予定が立てにくく、患者離れが生じる可能性もあります。

順番制システムの導入を検討している場合は、毎日の初診、再診の数や割合を考慮しましょう。

メディコムの電子カルテとAPI連携ができる「順番受付システム AirWAIT」について、詳しくはこちら

時間制システム

時間制の診療予約システムは、診療の日時を事前に指定して予約を取るタイプのものを指します。診療日時が指定できるため、余計な待ち時間を避けて医療機関の混雑を緩和できるのが最大のメリットです。また、受診人数を調整することで特定の日時に受診が集中するのを防ぎ、時間に追われることなく質の高い診療を提供できるようになります。

時間制システムは1診療あたりにかかる時間がある程度決まっている医療機関に向いています。しかし、急患が多い医療機関や1診療にかかる時間がバラバラな医療機関では、指定された時間通りに診療ができないケースも少なくないでしょう。むしろ「時間が守られなかった」として患者さんの満足度を下げてしまう結果につながるケースもあります。

時間制システムは、1日の患者数や診療にかかる時間をよく考慮して導入するか判断するようにしましょう。

予約特化型システム

診療予約と受け付ける機能のみのシステムです。予約の取得方法はシステムによって異なりますが、パソコンやタブレット、スマートフォンから24時間自由に予約できる「インターネット予約」のほか、「自動音声電話予約」「タッチパネル予約」などの方法があります。

自動音声電話予約は一般的なサービスと同じく自動音声の案内を参考にして、プッシュボタンを押して操作するため、ITリテラシーが低い患者さんでも使用しやすいのが特徴です。

また、タッチパネル予約は院内に設置したパネルを用いて患者さん自身が操作して予約を取るシステムですが、時間制の場合は次回来院予約が取りやすいというメリットがあります。

予約特化型システムは電子カルテと連動するシステムよりも安価に導入することができます。従来の電話や受付対応による予約業務の負担のみを手軽に軽減したい医療機関は予約特化型システムを検討するとよいでしょう。

アプリ、LINE対応型システム

近年では、パソコンやタブレット、スマートフォンなどにインストールしたアプリやLINEの公式アカウントから診療予約ができるシステムを導入する医療機関も増えています。

アプリやLINE対応型システムでは、受診の予約以外にもチャット機能を用いた事前問診、オンライン診療機能などが搭載されているものも多く、診療の効率化に活用することができます。また、アプリやLINEを用いてさまざまな医療情報や注意喚起を配信することができるため、患者離れを防ぐことにもつながるでしょう。さらに、受診予定日が近づくとリマインドを配信することもでき、「受診忘れ」を抑えることができます。

アプリやLINE対応型システムは、導入に一定のコストがかかりますが、ITリテラシーが高い患者さんが多い医療機関にはおすすめです。比較的若い世代の患者さんが多い医療機関は導入を検討してみましょう。

電子カルテとの連動が可能な診療予約システムの比較ポイント

診療予約システムは電子カルテと連動したタイプのものを選ぶと、受付や医師、看護師などの業務を軽減することができます。最後に、電子カルテとの連動が可能な診療予約システムを選ぶときのポイントを見てみましょう。

電子カルテと連動できるかチェック

電子カルテにはすでに診療予約システムが搭載されているタイプのものもあります。しかし、すでに電子カルテを導入している場合や単独の電子カルテと診療予約システムの導入を予定している場合には、電子カルテと連動できるシステムか必ずチェックしましょう。

中には、予定している電子カルテとの連動ができない診療予約システムもあります。また、連動できたとしてもシステム改修が難しく、コストが高くなるケースも少なくありません。
どれくらいの費用がかかるかも事前に把握しておくようにしましょう。

使いやすさを重視

患者さんにとって診療予約システムは、使いやすいことが第一に優先される事項です。また、予約管理を行う医療機関も操作が煩雑になるとかえって業務負担が増えてしまう可能性があります。

診療予約システムを導入する際には、使いやすさを重視することが大切です。特に電子カルテと簡便に連動ができない場合は、業務が増えることで負担したコストが無駄になってしまうこともあります。事前にデモシステムなどを操作して直感的に使いやすいものを選ぶようにしましょう。

セキュリティ対策

電子カルテと診療予約システムの連動はオンライン上で行われるため、当然ながらウイルス感染による攻撃や個人情報の漏洩などには細心の注意を払わなければなりません。システムを導入する際には、セキュリティ対策が万全なものを選ぶようにしましょう。

また、災害時などに診療予約システムがダウンしたり、電子カルテとの連動ができなくなったりしたときのサポート体制も重視すべきポイントの一つです。何らかのトラブルが発生したときにサポート体制が整っているシステムを選ぶことも大切です。

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診療スタイルに合った予約システムを

診療予約システムは従来の予約方法と異なり、患者さんの時間や体力的な負担を大きく軽減することができます。また、受付業務の軽減にもなるため、経営コストを下げることも可能です。その一方で、一定のデメリットもあるので、導入するか否かは慎重な判断が必要となります。

また、診療予約システムにはいくつかのタイプがあります。導入を検討している場合には、各医療機関の患者属性などを考慮して、それぞれの診療スタイルに合ったシステムを選ぶようにしましょう。

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