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レセプトコンピュータ 医師 事務長 2026.05.01 公開

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レセプト点検の質を高める6つのポイントを紹介!返戻査定対策も解説

レセプト点検は、医療機関の収益を守るうえで欠かせない業務です。しかし「点検に手間をかけているのに返戻が減らない」「負担を減らしながら精度を上げる方法はないのか」と感じている医師や医療事務スタッフも少なくないのではないでしょうか。本記事では、レセプト点検の質を高める6つのポイントや負担を減らすアプローチ、返戻・査定を減らすための具体的な対策を体系的に解説します。システムの導入・見直しの判断材料としてもお役立てください。なお、開業準備中の医師は「開業初期こそ点検体制を整えておくべき理由」から読み始めると、開業後のリスク対策としてとくに参考にしていただけます。

※本内容は公開日時点の情報です

#開業検討 #機器選定ポイント #業務効率化 #システム入替

目次

レセプト点検が経営に与える影響

レセプト点検の不備は、医療機関経営に直接的なダメージをもたらします。審査支払機関による返戻(差し戻し)や査定(減点)が発生すると、本来受け取れるはずの診療報酬を得られないだけでなく、再請求のための事務工数も増加するためです。

返戻1件あたりの対応には確認・修正・再提出までの時間を要するため、月に複数の対応が重なれば担当スタッフへの負荷は軽視できるものではありません。

見落とせないのが、行政指導のリスクです。厚生労働省が公表した「令和6年度における保険医療機関等への指導・監査等の実施状況について」によると、保険医療機関等から返還を求めた額は約48億5千万円(対前年度比約2億3千万円増)にのぼります。新規個別指導の件数は5,989件に達しており、開業後のクリニックにとっても他人事とはいえません。

レセプト点検の精度向上は、収益の適正化と指導リスクの低減、双方に直結することを念頭に置いておきましょう。

レセプト点検の質を高める6つのポイントを紹介!返戻査定対策も解説
出典:厚生労働省「令和6年度における保険医療機関等の指導・監査等の実施状況について(概況)」(https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000188884_00004.html

レセプト点検の質を高める6つのポイント

レセプト点検の精度は、正しい手順と習慣の積み重ねで高められます。ポイントを6つに整理したため、返戻・査定の削減や業務標準化の参考になさってください。

【6つのポイント】

  • カルテとの整合性を起点にする
  • 算定回数・算定要件の見落としを確認する
  • 縦覧点検・横断点検で算定ミスを防ぐ
  • 過去の返戻事例を分析して再発を防ぐ
  • 診療報酬改定の変更点を早期にキャッチアップする
  • 業務標準化+ダブルチェックを習慣化する

①カルテとの整合性を起点にする

カルテは保険医療機関として、診療の事実を記録する根幹の書類です。レセプトの記載内容を確認する前に、まずカルテの記載内容が適切かどうかの確認が先決といえるでしょう。

具体的には、傷病名・診療行為・投薬内容がカルテに正しく記録されているかを起点に、レセプトとの照合を進めます。「レセプトに病名は記載されているが、カルテには診断の根拠が書かれていない」ケースは、個別指導で指摘されやすい典型例です。

カルテを記載する医師と、レセプトを担当するスタッフとのコミュニケーションが左右する部分でもあります。組織としてカルテ記載の精度を高める意識が、そのままレセプト点検の品質向上につながります。

②算定回数・算定要件の見落としを確認する

「必要以上に実施回数の多い算定」は、指摘事項の常連項目です。個々の患者さんの状況に応じた必要項目を必要最小限での実施が求められており、過剰と判断される請求は査定対象です。

具体例として、医学管理料は算定要件にカルテ記載が義務づけられているにもかかわらず、記載が不十分なまま請求されているケースは珍しくありません。

算定回数や算定要件の確認において、医師とレセプト担当者とのコミュニケーションが結果に表れます。請求前に双方で内容を確認する体制が功を奏するでしょう。

③縦覧点検・横断点検で算定ミスを防ぐ

縦覧点検とは、患者さんごとの診療履歴を時系列でさかのぼり、連続性や治療経過の整合性を確認する点検方法です。たとえば「1か月に1回しか算定できない検査が複数回算定されていないか」など、算定回数の確認に活用できます。

横断点検(横覧点検)は、同一の患者さんが複数の診療科を受診している場合に、重複投薬や矛盾する処置がないかを確認する方法です。複数科受診や同一薬剤の重複投与をリストアップし、医療費の無駄や不整合のリスク防止に役立ちます。

両者を組み合わせると、単月の点検では見逃しやすいミスに気づけます。システムでチェックできる部分もありますが、使いこなす観点からもおさえておきたいポイントです。

④過去の返戻事例を分析して再発を防ぐ

自院の返戻傾向を把握すると、保険者の審査傾向の理解にもつながります。返戻の理由・件数などの分布を記録・分析する習慣をつけると、どの請求パターンで差し戻しが多いかが見えてきます。

分析は院内のデータだけにとどまらず、同規模・同診療科のクリニックのベンチマークと比較すると、自院では気づきにくい視点を得られるでしょう。

たとえば「他院では問題ない請求が自院では返戻されている」場合、記載方法や算定要件の解釈に見直しの余地があるかもしれません。

過去事例を分析する体制が構築できると、点検精度の継続的な向上につながります。また、業務負担を分散させる観点でも有効でしょう。

⑤診療報酬改定の変更点を早期にキャッチアップする

診療報酬の改定は2年ごとに実施されますが、細かい点数の見直しや算定要件の変更は改定の間に通知されるケースは少なくありません。「以前は通っていた請求が通らなくなった」状況は、変更内容の把握が遅れるために起きるピットフォールです。

改定後はシステムの自動更新だけでなく、厚生労働省の通知文を確認し、影響のある診療行為を院内で周知する体制の整備が求められているといえるでしょう。

とくに、影響範囲の大きな改定項目については、スタッフ向けの勉強会や確認の場を設けると、人の目による点検精度の担保にも役立ちます。

⑥業務標準化+ダブルチェックを習慣化する

レセプト点検の質が特定のスタッフの経験や知識に依存している状態は、その人が休んだり退職したりした際に大きなリスクとなります。

リスクマネジメントの観点から、チェックリストやマニュアルの整備を積極的に担ってもらい、点検業務の標準化を進めることが欠かせないといえるでしょう。

標準化が進むと、新しいスタッフでも一定水準の点検ができるようになり、ダブルチェック体制も構築しやすくなります。複数の目で確認すると見落としが減り、点検精度はさらに高まります。

ただし、手作業だけでは対応に限界があるのも事実です。次の章では、点検の負担を効率的に減らすアプローチをご紹介します。

レセプト点検の負担を減らす方法

点検の質を高めながら、スタッフの負担も同時に軽減できる体制の構築が理想といえます。ここでは、具体的な方法を2つお伝えします。

レセプトチェックソフト・電子カルテで自動化する

レセプトチェックソフトを活用すると、病名と診療行為の不整合、算定ルール違反、算定回数の超過といった機械的なエラーを一括で検出できます。手作業では見落としやすい単純ミスを自動的に洗い出せるため、スタッフの負担減少に効果的です。

レセコン一体型電子カルテでは、カルテへの記載と同時にレセプト情報が作られるため、転記ミスの発生を根本から減らせます。カルテ記載の時点でリアルタイムにチェックできるシステムも普及しており、月末の点検作業に集中していた負担を分散できます。

製品によって対応する診療科や連携できるシステムが異なるため、自院の診療スタイルと照らしあわせた選択が必要です。

点検業務を外注・代行サービスに委託する

院内でレセプト点検まで手が回らない場合や、現在の体制を見直す際に、外部の代行サービスを活用する方法も挙げられます。専門スタッフが点検を担うため、算定漏れや請求ミスの発見など、気づかなかった改善点を発見できる機会にもなり得ます。

サービスによって費用・対応診療科・点検の範囲はさまざまです。導入前に実績・料金体系を複数社で比較検討のうえ、自院の規模や繁忙期にあわせて選ぶとよいでしょう。スポット利用から月次契約まで形態も異なるため、自院の状況と照らしあわせてご検討ください。

開業初期こそ点検体制を整えておくべき理由

開業後おおむね1年以内に、地方厚生局による「新規個別指導」が実施されます。新規個別指導は、保険医療機関として適切な診療報酬請求が行われているかを確認するための行政指導であり、レセプト請求内容が審査の対象です。

開業直後はレセプト業務の運用が安定しておらず、算定ミスや記載不備が発生しやすい時期です。指導でネガティブな印象を残さないためにも、開業前から点検体制の設計、電子カルテ・レセコンの機能確認、スタッフへの研修を進めておくことが求められているといえるでしょう。

新規個別指導の詳しい内容は以下のセミナーでも解説しているため、あわせてご覧ください。

新規個別指導対策セミナー(動画)を視聴する

業務改善をサポートする製品の紹介

レセプト点検の質向上と負担軽減を同時に実現するには、自院の診療スタイルに合ったシステムやサービスの選択が欠かせません。具体的な情報収集の一助として、以下の製品を参考になさってください。

カルテ記載からレセプト点検までを効率化するレセコン一体型電子カルテ

ウィーメックスが提供するレセコン一体型電子カルテは、カルテ記載と診療報酬請求が一体となった設計で、転記ミスや入力漏れをおさえながらレセプトを作成できます。

算定漏れや病名との不整合をリアルタイムで通知するエラーチェック機能を備えており、会計スタッフが日々の業務の中で自然に点検精度を高められる画面設計も特長です。

開業時の導入はもちろん、システムの切り替えまで対応しております。詳細な機能については、製品ページからご確認いただけます。

クラウド型電子カルテ「Medicom クラウドカルテ」の詳細はこちらから

ハイブリッド型電子カルテ「Medicom-HRf Hybrid Cloud」の詳細はこちらから

レセプト点検業務の質を高める審査支援システム

レセプト院内審査支援システム「べてらん君collaboration Plus」は、レセプト点検業務をトータルでサポートするシステムです。日次・週次のチェックをはじめ、退勤後に自動でチェックから出力までを完了するスマートチェック機能など、業務の効率化に活用いただけます。

自院の状況に応じたカスタマイズにも対応しているため、体制の構築・強化を図りたい医療機関に適しています。より詳細な機能は、製品ページもご覧ください。

レセプト院内審査支援システム「べてらん君collaboration Plus」の詳細はこちらから

まとめ

レセプト点検は、正確な診療報酬の受け取りと行政指導リスクの低減に直結する、欠かせない業務です。本記事のポイントを以下に整理しました。

  • カルテとの整合性を起点に傷病名・診療行為・摘要欄を確認する
  • 縦覧・横断点検で算定回数や重複投与のミスを防ぐ
  • 返戻事例を記録・分析し自院の傾向をもとに再発を防ぐ
  • 改定の変更点を早期に把握しシステムと人の目で対応する
  • チェックリストとダブルチェックで業務を標準化する
  • 開業初期から電子カルテ選定の段階で点検体制を設計する

点検の質を高めながら負担を減らすには、自院に合ったシステムや外部サービスの活用も有効です。ウィーメックスのレセコン一体型電子カルテやレセプト点検システムを含め、次なる運用を具体化されてみてはいかがでしょうか。

なお、レセプトお役立ち情報を会員限定で公開しております。無料で利用いただけるため、実務の参考としてご活用ください。

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著者情報

武田 直也 様

フリーランスWebライター。18年間、医療事務として合計3つの医療機関に従事。診療報酬をはじめ、診療情報管理士の資格を活かしたカルテ監査やDPCデータ分析、クリニカルパスなどの医療情報利活用に精通している。

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