PHC株式会社

CASE STUDIES 導入事例「病院編」

宇都宮病院様(和歌山県和歌山市)

  • 内科
  • 呼吸器科
  • 循環器科
  • 消化器科
  • 肛門科
  • 麻酔科
  • 放射線科

宇都宮病院

電子カルテ化で職場環境の改善に
業務の効率化や人材確保に貢献も

導入商品:Medicom-MC/X・Ⅲ,MI•RA•Is/PX

在宅医療に注力している医療法人久仁会宇都宮病院(和歌山県和歌山市)は平成27年10月、業務の標準化を目指してメディコムの電子カルテシステム『MI・RA・Is/PX』を導入しました。導入効果としては、多職種間の円滑な情報共有、往診時の業務負担の軽減、残業時間の短縮、会計時間短縮による患者満足度の向上などを挙げられています。
一方、同院は電子カルテ化とほぼ同時期に地域の健康を支援する施設『なるコミ』を病院敷地内に開設。ここでは地元の産業を巻き込みながら医福食農連携に取り組み、健康な人も集うコミュニティを創出しました。こうした取組みは電子カルテ化による職場環境の改善と相まって病院のイメージアップにもつながり、看護職員の確保にも寄与。現在では募集を一時中断するほど応募が増えています。

システム導入の経緯

業務の標準化に電子カルテが必要と判断

宇都宮病院は、在宅医療・在宅復帰に力を注ぎ、患者を地域に返すようにしています。在宅復帰を進めるためには、在宅に返してからのフォローが大事なため、往診にも注力しています。
しかし、課題もありました。往診に当たっては、紙カルテを持って行き、帰院後、カルテを見て処方箋を書いて薬局にファクスするとともに会計を同時に行っていますが、「薬局からの催促も多く、焦ってしまいミスにつながる悪循環もありました」と江川栄輔事務長。そのため「すべての業務を標準化するためには電子カルテが必要と判断しました」
同院は古参の職員が多く、40年間勤務するベテランもいて、例えば、院長が右と言えば指示を理解できるような職員ばかり。そうした職場に、最近4年間に50人余りの新人職員が増え、従来の指示の仕方では伝わりにくくなっていました。特に紙カルテは医師の記入が分かりにくい場合もあり、指示があやふやで責任の所在が不明確になっていたことも課題でした。
また、これまではベテラン看護師が1.5倍の仕事量をこなして業務を回していましたが、昔のやり方のままでは、若い看護師が来てくれないという危機意識もありました。病院を変え、スタッフを増やすためには、業務が標準化され、マニュアル化されるなど、改善していかなければならないと考えたのです。

宇都宮病院

レベルアップのポイント

見やすい画面と操作性の良さが決め手

宇都宮病院

特にメディコムを選んだ理由について亀井美都子看護師長は「企業規模が大きく、メンテナンス・サポート体制が整備されていることが決め手となりました」と話します。また、電子カルテの画面が見やすく操作性がよい印象があり、それも後押ししました。
江川事務長も「女性目線で見たとき、色使いや雰囲気、アイコンのデザインが丸みを帯びているこなど、操作しやすく、とっつきやすいという印象を受けました」と言います。
実際、非常勤の医師もすぐに慣れて使いこなしているそうです。
看護支援システムについても他のメーカーと比較して使い勝手が良かったと言います。

システムの活用と展開

往診や会計処理が格段に効率アップ定着率も向上

導入の効果について亀井看護師長は「いつでも、どこでもカルテを見られ、医師と情報を共有できること」を挙げます。例えば、リハビリ担当者や看護師が入力した患者メモを一度に見られるので、伝達がスムーズになったそうです。また、入院病棟と外来を掛け持ちしている看護師は、それぞれの業務を一時中断して上下階を行き来しながらカルテを書いていましたが、今はそうしたこともなく便利さを実感していると言います。在宅医療でも、仮に20人の往診の場合、20人のカルテを持っていき、帰院後、薬の指示を一から入力してもらっていましたが、今は事前に往診内容を確認でき、戻ってくると処方箋ができているので格段に効率が上がっています。
一方、事務部門の効果について江川事務長は、「会計が速くなったことが大きい。今はボタン1つで会計処理できます」と話します。そのため休日出勤や残業がほとんどなくなりました。往診ではモバイル端末を持って行き、そこで入力が完了すると病院のプリンターから処方箋が発行され、最終チェックできるようになりました。
さらに、最近は電子カルテの導入により職場環境の改善につながったほか、ウェブサイトを女性目線で見直したことなどにより、常勤スタッフが増え、定着率も上がりました。そのため、現在は募集を止めているほど。「もし電子カルテを導入していなかったら離職も増えたのではないか」と亀井看護師長は安堵します。

今後の取組みについて亀井看護師長は「スタッフが増えた分患者の希望に寄り添える看護を行っていきたい。また、老々介護も多いので、そのお手伝いができれば」と話します。システム面では、看護計画の改善に向けた取組みを始めました。
江川事務長は「地域包括ケア病床を増やし、4年間で理学療法士を7人増員しているので、リハビリ支援システムの導入を検討しています」と話します。特に国が進める退院支援では、患者、家族、ケアマネとの情報共有が不可欠。その点でも電子カルテシステムの導入による効果を期待しています。
また、病院敷地内の地域の健康を支援する施設『なるコミ』では薬膳の提供や健康体操教室などを行っており、地域住民から『面白いことをやっている』と関心を持ってもらえ病院の認知度向上に大きく寄与しています。宇都宮越子理事は、「医療・介護・福祉のほか、地域の産業や個人事業主とも連携していかないと、真の地域包括ケアシステムは成り立たない」と話し、『なるコミ』を拠点に連携をさらに広げていく考えです。

システム概要

宇都宮病院

成功のポイント

電子カルテ化の成功のカギは、メディコム販売代理店のサポートにありました。
紙カルテに慣れていた職場について亀井看護師長は「パソコンはおろかワープロにも触れたことがない人ばかりで、電子カルテ化は大変な冒険だと思いました」と振り返ります。しかし、「メディコム販売代理店が研修を組んでくれたおかげで困らなかったです」と亀井看護師長。「勤務中も随時、電話でフォローしてもらえたので、残業もほぼなく、ほとんど勤務時間内で移行作業ができました」

宇都宮病院

●設立年月日:昭和45年10月
●病 床 数:80床
●診 療 科 目:内科、呼吸器科、循環器科、消化器科、肛門科、麻酔科、放射線科
●検 査 設 備:手術室、内視鏡室・検査室(ECG・エコー)、レントゲン室(一般・透視・CT)
●院   長:宇都宮 宗久先生
●インターネットサイト:hhttp://www.utsunomiya-hospital.com/

和歌山県和歌山市鳴神505番地の4


取材日:2017年5月