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  5. BCPとは?クリニックにおいて策定すべき5つのポイント

クリニック経営 医師 事務長 2023.03.09 公開

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BCPとは?クリニックにおいて策定すべき5つのポイント

災害などの緊急事態が発生したときの復旧計画である「BCP」。緊急時に備え、クリニックにもBCPが求められています。この記事では、クリニックにおけるBCP策定の必要性や実情を解説するとともに、策定する上でのポイントを詳しくご紹介していきます。

※本内容は公開日時点の情報です

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目次

BCPとは?

BCPとは、災害などの緊急事態における企業や団体の事業継続計画(Business Continuity Planning)のことで「危機的状況からいかに早く立ち直るか」ということが重要とされています。また、災害などに対する準備や方針決めを事前に行っていくことも含んでいるといえるでしょう。

BCPは、一般企業だけでなくクリニックにとっても非常に重要です。たとえ一時的に診療不能に陥った場合にも、BCPで方針を定めておけば、早急に復旧することができます。事前にリスクの洗い出し、最低限の医療インフラや体制を確保できるよう備えておきましょう。特に、傷病者が通常時より増加していると予測されるため、クリニックにおける災害時のリカバリープランは非常に重要です。

クリニックにおけるBCP策定の必要性

災害時には傷病者が通常時より増加し、医療関係者にも傷病者が増えることが予想されます。クリニックは、人員を確保して最低限の診療を継続するだけでなく、クリニック自体に、電力・ガス・水道・通信手段を確保することで、地域全体に安心感を与えることにつながります。

大規模災害となると被害の影響度合いも大きく、広範囲にわたる可能性もありますので、クリニックの役割は、より一層大きいものとなるでしょう。

クリニックにおけるBCP策定の実情

クリニックにおけるBCPについての取り組みは、これからというところですが、企業においては拡大傾向にあります。

内閣府による「令和元年度企業の事業継続及び防災の取組に関する実態調査」によると、BCPの策定状況について、大企業(資本金10億円以上かつ常用雇用者数50人超等)の約7割、中堅企業(資本金10億円未満かつ常用雇用者数50人超等)の3割強がBCPを策定している状況です。「策定中である」を加えれば、中堅企業も半数以上が着手していることになります。

2011年3月の東日本大震災など日本でも大規模災害が発生し、医療機関の備えが不十分であったことが明らかになりました。医療機関におけるBCP対策はクローズアップされてはいるものの、BCP策定済みの病院、クリニックは全国的にはまだまだ低水準なのが現状です。

クリニックBCPで策定すべき5つのポイント

ここからは、クリニックにおけるBCP策定のポイントを見ていきます。

①インフラ対策

大規模災害の場合、インフラが寸断される可能性があります。電気・ガス・水道のほか、ネットワークとデータベースの保全が重要です。ネットワークの二重化や、データベースの複数化などの検討が求められています。

②人員確保

大規模災害の場合、移動手段も制約を受けます。クリニックスタッフが自身のけがやご家族の傷病、交通の遮断などにより出勤できないケースに備え、クリニック付近での休憩・宿泊設備の確保が求められます。

③非常時指揮命令系統の確立

災害時のクリニック運営を行うためには、災害対策本部を設け、本部長や本部長代理などの役割分担を定めることが重要です。院長不在時でも、重要な意思決定ができるよう体制を整えておきましょう。

④非常時の優先業務の設定

災害時には、被災状況を把握した上で、その規模や被害箇所などを評価することが要求されます。病院に求められる役割を判断し、遂行していく必要があるため、できることとできないことを適切に判断できるよう、事前にチェック項目を検討しておいてください。

⑤電子カルテなど、患者情報の保全

災害中に診療を行っていくためには、現在の診療記録を保持するほか、災害時に新しい内容を書き足していく必要があります。電子カルテの保持と、運用のための電源確保、復旧のための体制が求められるでしょう。

まとめ

日本でもこれから大規模な災害が発生する可能性もあり、医療機関のBCP対策は急務といえます。災害時でも速やかに復旧し診療が継続できるよう、電子カルテはオンプレミス型よりもクラウド型でデータを保持することが望ましいと考えられます。しかしクラウド型で電子カルテを運用しようとする場合、インターネット接続が切断されると業務の継続ができなくなります。そのため災害時にはクラウドを介するだけでなく、システム上で電子カルテを運用できることも大切となってきます。

非常時にはクラウド上にデータを退避できる「ハイブリット型」が、一つの選択肢となるでしょう。「Medicom Cloud運用継続サービス」なら、簡単なボタン操作でクラウドのサーバに切替ができ、患者さんへの医療サービスの継続が可能です。BCP対策として積極的に導入を検討してみてください。

参照 「Medicom Cloud運用継続サービス」

著者情報

竹中 啓倫

竹中 啓倫(たけなかひろみち)

税理士・米国税理士・認定心理士
上場会社の経理部門に勤務する傍ら、竹中啓倫税理士事務所の代表を務める。M&Aなどの事業再編を得意とし、セミナーや研修会講師にも数多くあたるほか、医療分野にも造詣が深く、心理カウンセラーとしても活躍中。主な著書は、「医薬品情報学」(化学同人)、「患者に説明できる調剤報酬」(南江堂)、「謎解きで学ぶ 処方解析入門」(薬ゼミファーマブック)、新ビジュアル薬剤師実務シリーズ「薬剤師業務の基本」「薬局業務の基本」 (羊土社)、「OTC 薬入門」(薬ゼミファーマブック)など、その他多数。

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