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クリニック開業 医師 事務長 2023.01.25 公開

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自動精算機/キャッシュレス導入するための機器選定ポイント

少子高齢化、働き方改革が進むわが国において、クリニックでも人手不足が深刻な問題となりつつあります。人手不足の解消に向けて、「自動精算機」や「キャッシュレス」の導入を検討するケースが増えています。そこで、自動精算機・キャッシュレスの導入のポイントを解説します。

※本内容は公開日時点の情報です

#開業直後の悩み #業務効率化

目次

自動精算機・セミセルフの違い

自動精算機等の導入を検討する際、「自動精算機」「セルフレジ」「セミセルフ」といった言葉が氾濫していることに気づきます。メーカーのホームページを見ると、様々な呼び名があり混乱を招くのではないでしょうか。これらの機器において患者とスタッフの関係で整理が可能です。

「セルフレジ」は患者自らが精算業務を完結する意味で使用されており、「自動精算機」と「セルフレジ」は同様の意味で使用されています。それに対して、「セミセルフ」は、スタッフが一部サポートを必要とすることから、「セミ」という言葉がついているのです。

精算業務において、スタッフの配置なく患者自身で完結させたいならば「自動精算機(セルフレジ)」を選び、スタッフを配置し、患者と一緒に精算業務を行う場合は「セミセルフ」を選ぶことになります。つまり、完全自動化を目指すのか、スタッフを配置し柔軟な体制を目指すのかが違いとなります。

選び方のポイント

自動精算機・セミセルフを選ぶポイントとしては、①操作性・スピード②電子カルテ連携③締め作業④釣銭補充⑤キャッシュレス対応⑥設置場所⑦サポート体制、が考えられます。

①操作性・スピード

誰もが「ストレスなく利用できるもの」を選ぶ必要があります。特に高齢者への配慮は重要で、画面が大きく、文字が読みやすい工夫や、操作の流れもシンプルで分かりやすいものが良いでしょう。スピードについては、操作時の反応、領収書の印刷といった一連の流れが、遅延なく進むかをチェックしてください。

②電子カルテ(レセコン)連携

「電子カルテ連携」について、どこまで連携が必要でしょうか。「金額のみ連携するのか」「患者ID・氏名まで連携するのか」という違いがあります。患者に操作を求めれば、人為的なミスが発生します。例えば、QRコードの二重読み取りや、患者の取り間違いといったリスクを想定する必要があるのです。

③締め作業

「締め作業=レジ締め」は時間のかかる業務で、結果が合わなければ、数え直したり、計算をやり直したり、ミスが無いか調査する必要があり、これがストレスと残業の原因となっていました。自動精算機等を導入することで、締め作業は格段に早く行えるようになり、結果が合わないこともほとんど無くなります。しかしながら、締め業務の方法はメーカーによって異なるので、「現金の自動計算機能」があるかの確認が必要です。もしない場合は手作業で計算する必要が出てきます。

④釣銭補充

「釣銭補充」は、収容可能な容量、還流機能(入金された現金を釣銭として使える機能)、取り扱い金種によって差が生まれます。容量が少なかったり、還流機能がなかったりすれば、釣銭を補充する頻度は増えていきます。また、金種に制限がある場合、例えば5千円札が利用できなければ、千円札がいつも足りなくなる原因となります。

⑤キャッシュレス対応

「キャッシュレス対応」は、オプションであったり、サービス事業者が自由に選べなかったりと、制限があるケースがあります。そのため、サービス事業者と連携しているかを確認するとともに、「決済手数料」「導入費用」「サポート可能なクレジット、電子マネー、QRコード方式」を確認する必要があります。

⑥設置場所

「設置場所」は、受付カウンターに設置するか、待合室の中に置くのが一般的です。その際、メーカーごとに寸法をしっかり確認するとともに、LANや電源の敷設も忘れずに確認してください。メーカーによっては転倒防止のための工事が必要な場合もあります。

⑦サポート体制

自動精算機・セミセルフは機械ですから、どうしても一定の頻度で故障が発生します。スタッフで対応できるものが大半ですが、それでも問い合わせが必要な場合や、現地サポートが必要なケースが出てきます。サポート体制でポイントとなるのが、「問い合わせ窓口の対応時間」「駆け付けるまでの時間」です。

まとめ

少子高齢化が進むわが国において、クリニックも人手不足の問題が深刻になりつつあります。また、働き方改革が進んでおり、スタッフに長時間労働をお願いするのも難しい時代となっています。

人手不足の解消には、「生産性向上」が必要であり、真っ先に取り組むべきは「業務効率化」でしょう。医療界においても、生産性向上の方策として、「タスクシフティング」と「自動化」が注目されている。「タスクシフティング」は、業務が集中しがちな医師の業務をいかに看護師や事務に業務分散をするかを意味します。また、「自動化」は単純で定期な仕事を、デジタルツールを利用して効率化を図ることです。

「精算業務の自動化」はクリニックで最も取り組みやすく、効果が見えやすいものです。「自動精算機・セミセルフ」の導入のポイントは、現状業務を「見える化」し、どの部分を効率化し、どんな効果を得たいかを考えることです。精算業務を自動化することで、ミスが減りストレスも減り、人員削減にもつながるのです。

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著者情報

大西 大輔

MICTコンサルティング(株) 代表取締役
大西 大輔 氏

2001年 一橋大学大学院(MBAコース)卒業
2001年 病院経営コンサルティングファーム「 日本経営グループ」入社
2002年 医療IT機器の展示場「メディプラザ」設立
     東京、大阪、福岡の3拠点を管理する統括マネージャーに就任
2016年 独立して「MICTコンサルティング㈱」を設立

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