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医療テック記事 薬剤師 薬局経営者 2026.10.02 公開

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薬局におけるAI活用とは?薬剤師業務を効率化する方法と導入事例

医療情報をデジタルで扱える環境が整うなかで、次の段階として関心を集めているのがAIの活用です。しかし、どのような業務にAIが活用できるのか、AIを活用することでどのようなメリットがあるのかなど、イメージしづらい部分もあるのではないでしょうか。
本記事では、薬局でAIを活用できる主な業務と得られるメリット、活用する際の注意点、生成AI薬歴入力支援サービスを導入した薬局の事例を紹介します。

※本内容は公開日時点の情報です

#業務効率化

目次

薬局におけるAI活用の背景

薬局では、電子処方箋や電子お薬手帳などの導入が進み、さまざまな情報をデジタルで扱う環境が整ってきました。マイナ保険証の利用により、患者さんの薬剤情報や特定健診情報の閲覧が可能となったほか、2023年1月には電子処方箋の運用が開始されるなど、薬局を取り巻く情報連携環境は大きく変化しています。オンライン服薬指導など、ICTを活用した患者さんとの接点も広がり、「薬局DX」が進んでいる現状です。

薬局におけるAI活用とは?薬剤師業務を効率化する方法と導入事例

こうしたデジタル化によって、薬局には処方内容や薬歴、在庫状況など、業務に関するさまざまなデータが蓄積されるようになりました。薬局DXが進む昨今、AIは日々の業務を効率化し、薬剤師が対人業務を充実させるための手段として注目されています。

出典:薬局薬剤師DXの推進について(厚生労働省)
(https://www.mhlw.go.jp/content/11121000/000910847.pdf)

薬局で活用できるAIとは

薬局で活用できるAIとは

薬局では、さまざまな業務でAIを活用できます。代表的な業務は次のとおりです。

  • 服薬指導
  • 薬歴・記録管理
  • 在庫管理
  • 薬局運営・分析
  • 監査

なかでも活用が進んでいるのが、服薬指導と薬歴・記録管理です。患者さんごとに適した指導内容を提案する機能や、服薬指導の会話から薬歴を自動で作成する機能が搭載されています。

各業務でどのようにAIを活用できるのか、詳しく見ていきましょう。

服薬指導

服薬指導に活用されるAIには、処方内容や薬歴、患者プロフィール、添付文書などを解析し、患者さんごとに適した服薬指導内容を自動で提案する機能があります。薬剤師は提案内容を確認したうえで、患者さんへの説明に活用できます。

服薬指導では、服薬の目的や用法用量、副作用、服用時の注意点など、さまざまな情報を患者さんに伝える必要があります。処方内容や患者さんの状態によって優先すべき情報も異なるため、必要な情報を短時間で整理することが求められます。

とくに若手の薬剤師や復職したばかりの薬剤師にとっては、添付文書や薬歴に記載された情報から指導の要点をまとめる作業が負担になることも少なくありません。AIが患者さんの背景を踏まえて服薬指導の要点を提案することで、ゼロから説明内容を考えるのではなく、提案を確認・修正しながら指導を進められるでしょう。

薬歴・記録管理

薬歴・記録管理に活用されるAIには、服薬指導の会話を音声で取り込み、テキストに変換・要約したうえで、薬歴として自動で出力する機能があります。

薬歴・記録管理は、受付時の処方監査、調剤、服薬指導業務が優先されるため、後回しになりやすい業務です。作成時には、服薬指導の内容を思い出し、患者さんの訴えや服薬状況、指導内容などを整理して記録する必要があります。患者さんの人数が多い日や、説明・確認に時間を要する指導が続いた日は、負担が大きくなることもあるでしょう。

AIが会話の内容から薬歴を組み立てることで、情報の整理や文章化にかかる時間を短縮できます。記録に費やす時間を抑えられれば、患者さんと向き合う時間を確保しやすくなります。

対面の服薬指導だけでなく、オンライン服薬指導に対応している製品もあります。

薬局業務支援システム 生成AI薬歴入力支援サービス

在庫管理

在庫管理に活用されるAIには、過去の処方実績や患者さんの来局傾向を分析し、必要な在庫量や発注量を予測する機能があります。

医薬品の在庫管理は、担当者の経験に左右されやすい業務です。AIを活用すれば、データに基づいて発注量を判断できるため、担当者の経験による判断の差が抑えられます。薬剤師以外のスタッフが発注を担当できるようになれば、薬剤師は対人業務に時間を充てられます。

加えて、在庫の適正化によって不動品が減れば、期限切れによる廃棄の削減にもつながるでしょう。また、在庫金額を抑える効果も期待できます。

薬局運営・分析

薬局運営・分析に活用されるAIには、蓄積されたデータから傾向を分析する機能があります。

薬局運営では、データに基づいて業務の改善や人員配置などを検討します。しかし、データの集計や分析には一定の時間が必要で、日々の業務と並行して行うのは容易ではありません。

例えば、AIを活用して曜日や時間帯ごとの来局状況を分析できれば、人員配置を考える材料になるでしょう。加算の算定状況を分析することで、算定漏れに気づける場面もあるかもしれません。また、複数店舗を運営している場合は、店舗ごとの比較にも活かせるでしょう。

分析結果から薬局の現状を把握できるため、優先して取り組むべき課題を判断しやすくなります。

監査

監査に活用されるAIには、カメラで撮影した画像やバーコード、重量などの情報をもとに、薬剤の種類や数量を照合する機能があります。

監査は、調剤過誤を防ぐうえで欠かせない工程のひとつです。しかし、目視での確認には限界があり、多忙な時間帯や外観の似た薬剤をチェックする場面では、見間違いのリスクが高まります。AIによる照合を加えることで、人の目とAIの両方で確認する体制を組めます。ピロー包装や輪ゴムでまとめた状態のまま、複数の薬剤をまとめて確認できる製品も珍しくありません。

監査の記録と画像を保存する製品では、患者さんから問い合わせを受けたときに、調剤時の状態をさかのぼって確認できます。

AIを活用するメリット

薬局運営にAIを活用する主なメリットは、以下のとおりです。

  • 対人業務の時間を確保することで、患者満足度が高まりやすくなる
  • 業務時間に余裕が生まれ、これまで手が回らなかった業務に取り組める
  • 業務が効率化され、限られた人員でも薬局運営が安定しやすくなる

AIによって業務負担を軽減できれば、服薬期間中のフォローアップや在宅訪問、健康相談など、薬剤師の対人業務に時間を充てられるようになります。患者さんの相談や質問に対応する時間が増え、患者満足度の向上につながるでしょう。

また、AIの活用によって業務時間に余裕が生まれると、これまで手が回らなかった業務を進めやすくなります。薬局の状況に応じて、必要な業務へ時間を配分できます。

薬局運営の面では、日々の作業が効率化されることで、限られた人員でも安定した店舗運営を続けやすくなります。例えば、薬歴・記録管理にAIを導入すると、薬歴作成にかかる時間が短縮され、業務量が増えた状況にも対応しやすくなるでしょう。

AIを活用する際の注意点

薬局業務にAIを取り入れる際は、個人情報の取り扱いに注意が必要です。医療情報は要配慮個人情報にあたり、慎重な管理が求められるためです。

一般向けの生成AIは、入力した情報の保存やAIの学習への利用など、サービスによってデータの取り扱いが異なります。患者情報を扱う場合は、薬局での利用に適したサービスかどうかを事前に確認しましょう。とくに、入力データの保存方法やサービス提供者による利用範囲などを確認することが重要です。

また、医療機関・薬局向けに設計されたサービスを選ぶことも検討しましょう。厚生労働省・経済産業省・総務省が定めた3省2ガイドラインへの準拠状況は確認しておきたいポイントです。ISMAP(政府情報システムのためのセキュリティ評価制度)への適合も確認してください。

出典:医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイダンス(厚生労働省)
(https://www.mhlw.go.jp/content/001470633.pdf)

薬歴生成AIで薬剤師業務を効率化

ウィーメックスの生成AI薬歴入力支援サービスをご導入いただいた「薬局あこーれ様(富山県富山市)」の事例を紹介します。

同薬局は患者さんが多く、吸入指導にも時間を要する店舗です。投薬に追われて薬歴の作成は後回しになり、残業が積み上がっていました。現場からは「人を増やしてほしい」という声もあがっていたといいます。

生成AI薬歴入力支援サービスの導入後は、投薬と並行して薬歴作成を進められるようになりました。薬剤師の方は「会計中にAIが薬歴を作成してくれて、投薬終了時点でほぼ完成しているのは非常にありがたい」と話されています。

管理薬剤師の1か月あたりの残業時間は40時間から7時間まで減少し、増員を求める声も聞かれなくなったとのことです。薬歴作成の負担軽減は、残業時間の削減だけでなく、現場が抱えていた人手不足の実感をやわらげることにもつながっています。

導入事例 薬局あこーれ様(富山県富山市)

まとめ

電子処方箋やオンライン服薬指導の普及により薬局のデジタル化が進むなか、業務効率化や患者対応の質向上を目的として、AIの活用が広がりつつあります。服薬指導や薬歴・記録管理、在庫管理、薬局運営の分析、調剤監査と幅広い場面でAIを活用することが可能です。

AIの活用によって業務を効率化できると、薬剤師の対人業務に時間を確保できたり、薬局運営を安定させやすくなったりします。また、服薬指導提案AIによって患者さんの薬への理解が深まれば、利用満足度の向上にもつながるでしょう。

ウィーメックス(旧PHC)へお任せください

ウィーメックスは、薬局業務を支える生成AI薬歴入力支援サービスを提供しています。服薬指導の会話を音声で取り込み、SOAP形式で出力します。出力された内容は、薬剤師が確認・修正が可能です。対面とオンライン服薬指導のどちらにも対応しています。3省2ガイドラインに則った環境でデータを管理しており、セキュリティに配慮した設計です。

申し込みから最短3日で利用を開始できます。導入前の試用やデモ動画の視聴も可能ですので、薬歴・記録管理業務の効率化をご検討の際は、ぜひご相談ください。

薬局業務支援システム 生成AI薬歴入力支援サービス

著者情報

篠原 奨規 様

篠原 奨規 様

薬剤師兼Webライター。2016年に薬剤師免許を取得し、調剤薬局チェーンに10年勤務。現在も現場に従事する現役薬剤師として、実務に基づいた執筆を強みとする。調剤報酬・薬局運営分野を中心に、医療・医薬系の記事・コラムを執筆している。

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